台風被害から1ヵ月雲見温泉復興への道 静岡・松崎町
県内で最も被害の出た松崎町では、今も住民が復興に向け汗を流しています。
松崎町雲見地区 午前10時半ごろ
「台風8号による大雨被害から1カ月。以前こちらを流れる太田川ではクレーン車による土砂の撤去作業が進められていましたが、現在そのような様子はありません。少しずつですが復旧が進んでいるようです」
先月、県内に上陸した台風8号。
松崎町では、8月14日午前、雲見地区の中心部を流れる太田川が氾濫し、
川からあふれ出た土砂や木材が道路を覆いました。
人的被害はありませんでしたが、民宿など30軒で床下、床上浸水の被害があり、住宅が1軒半壊するなど大きな爪痕を残しました。
あれから1カ月。町は徐々に復興が進んでいます。
「伊豆雲見温泉 太郎」 正午ごろ
創業50年以上の老舗民宿。
1カ月前は、泥が玄関を突き破って流れ込み、1階部分はほとんど浸水していました。
「伊豆雲見温泉 太郎 」 鈴木とし子さん 先月16日
「ここのガラスが破れてここからものすごい勢いで水が中に入っていった。
テーブルなんかもみんな倒れて畳も浮いてしまって布団もほとんど浸水して濡れました、全部」
きょう、中を見せてもらうと…
「伊豆雲見温泉 太郎 」 鈴木とし子さん
「乾燥していないところはこうやって開けてありますけど、床下の乾燥がだいたい乾燥して、大工に床を貼ってもらっている状況。大工さんが入ってだいたい1週間ちょっと。」
床上、床下ともに浸水してしまった1階部分はすでに半分以上、張替え作業が終わっていました。
1カ月前は止まっていた自慢の温泉も、今は復旧しています。
「伊豆雲見温泉 太郎 」 鈴木とし子さん
「(窓は)まだ外したままです、今から壁の補強をするようになるが、床が貼れて普通に歩けるようになってうれしくなりました」
雲見温泉観光協会によると、床上浸水などの被害を受けた旅館や民宿7軒のうち、すでに1軒は営業を再開しています。
残る6軒も年内の再開を目指していますが、実際にはすべての宿で営業を再開するのは難しいということです。
「伊豆雲見温泉 太郎」 鈴木とし子さん
「水があふれて家中ドロドロになったのを見たときは途方に暮れましたけど、ボランティアの方に助けていただいて本当に回復してきて良かったと、本当にありがたいと思った。
これから予約を考えていたお客様のためにもがんばって民宿をやりたいなと思う」