「月刊・うわさ静岡」をご存じですか…孫が語る静岡県政に影響を与えたジャーナリスト村本山雨楼 静岡市

YouTube Video 「月刊・うわさ静岡」をご存じですか…孫が語る静岡県政に影響を与えたジャーナリスト村本山雨楼 静岡市
動画を再生

村本理恵子さん(静岡・葵区/9日):「正直びっくりしたんですね。今現在、祖父のことを語るなんて人がいるのかなと」

 静岡市の登録有形文化財「鈴木邸」で、開かれた「古本市」「秋の探書会」と銘打たれたイベントでトークショーに登壇したのは、静岡大学の井柳美紀教授です。

井柳美紀教授:「多くいる政界の実力者の1人とか、多くいる編集者の1人というものを超えた、もっと非常に評価されるべき人物なのではないかと私は思う」

 トークショーのテーマは、明治から昭和の時代に静岡で活躍した政治家であり、ジャーナリストの村本山雨楼。孫の理恵子さんとともに、村本山雨楼が貫いたジャーナリズム精神や県政の歴史について語りました。

 トークショーで核となったのが、村本山雨楼によって1955年から26年にわたり発行された「月刊・うわさ静岡」という政治雑誌です。

井柳美紀教授:「地方の政治を深掘りし、これだけ長いこと続いた雑誌というのは、全国を見ても非常にない貴重な雑誌と言えると思う」

 静岡県政に特化した記事を書き続けた村本山雨楼について、孫の理恵子さんは…。

村本理恵子さん:「本当に静岡への強烈な愛情があった。1つは郷土愛ということで、静岡の県政へのものすごい関心と愛情、経済活性化、それから地域愛をもっともっと何かしたいという思いを持っていたのと、ここ(静岡)から大きな政治家を生んでいきたいんだということを非常に言っていて」

 実際、村本山雨楼は戦後2人目の静岡県知事である齋藤寿夫知事を誕生させました。静岡の政治に大きな影響を与えた村本山雨楼。参加者にとっても静岡を探求するきっかけになったようです。

女性(静岡市・50代):「静岡に「月刊・うわさしずおか」という雑誌があったのを知らなかったし、すごい情熱を持って作っていたのと、政治に関してちゃんとこんな風に考えている方がいるというのと、意外なお話ばかりでしたので、もう少し静岡の歴史を知ろうかなと思った」

男性(藤枝市・40代):「大変勉強になった。メディアの在り方とか政治のあり方とか、大変勉強になるお話でした」

村本理恵子さん:「(村本山雨楼は)穏やかな、ほんとに穏やかな、いいおじいさんでしたね。本当に政治の中の姿というのは、家族だとなかなか見えないので、逆にとても私にとっては刺激がありました。祖父が亡くなってから45年も経って、今ここで祖父の話をすることになる人生があったということが、私にとっては素晴らしいご縁だなと思うし、これをご縁に静岡に足を運びながら70歳を機に何か新しいことができればいいかな」