静岡・熱海市 土石流起点付近の土地管理がずさんだった… 「被害者の会」が告訴状を提出

静岡県熱海市の土石流について、遺族らが結成した「被害者の会」の代表の男性が起点付近の土地の所有者と前の所有者の管理がずさんだったとして、警察に告訴状を提出しました。

画像: 静岡・熱海市 土石流起点付近の土地管理がずさんだった… 「被害者の会」が告訴状を提出 youtu.be

静岡・熱海市 土石流起点付近の土地管理がずさんだった… 「被害者の会」が告訴状を提出

youtu.be

 土石流をめぐっては、起点とされる盛り土付近の土地管理がずさんだったことが被害を甚大化させたとして、遺族と地元住民らが「被害者の会」を結成し、土地所有者と前の所有者の刑事告訴を目指していました。
 熱海警察署に提出された告訴状では、盛り土付近を2006年9月に購入した前の土地所有者について、届け出とは異なる工法で高さおよそ50メートルの盛り土を造成したうえ、排水管を設置しないなど注意義務を怠った業務上過失致死罪にあたるとしています。
 また現在の所有者については、盛り土の危険性を認識していながら施工をやり直さなかった重過失致死罪で告訴しています。

弁護団:「正式受理はまだだが、本日告訴状を提出した段階になる。次は民事訴訟においても、これほど甚大な人災が起きた加害者に対して責任追及をしてくことになる」

太田滋さん:「27人の方が、まだ行方不明の方もいるがなくなっていて、その中には高校生もいる。未来を奪うような事件でもあるのできちんと真相解明してほしい」

 弁護団はこれまでの県の調査で、土石流として流れた土砂の多くが起点付近の山の地質とは異なる地質で、外部から持ち込まれた盛り土であることから「土石流の発生原因は盛り土にあったことは明らかだ」と主張しています。
 母親の瀬下陽子さん(77)を亡くし、被害者の会の代表を務める瀬下雄史さんは「遺族被害者としては許せない怒りが原動力。引き続き粛々と進めていく」とコメントしてます。