「マイナ保険証」でトラブルも「顔認証がうまくできない」「暗証番号忘れた」…そんな時には　静岡　

古賀りなアナウンサー：「多くの人が長年慣れ親しんできた健康保険証。１日をもって使えなくなったことを、みなさん知っているのでしょうか」

静岡市８０代男性
Ｑ．１日をもって…
Ａ．「知ってるよ。テレビで（知った）。１０月までは保険証使ってたけどね」

焼津市２０代女性
Ｑ．１日をもって使えなくなったこと知っている？
Ａ．「はい、知ってます。病院の案内でマイナンバーカードを持っていたら出してくださいと言われたので、その時からマイナンバーカードで使っています」

静岡市８０代女性：「知っています。テレビとかで知りましたし、病院にも行ってますので」

静岡市３０代男性：「報道で知っております。今までは保険証を出して受診をしていました」

　新規発行停止から１年が経ち、原則使用できなくなった従来の健康保険証。今後は、主にマイナンバーカードがその役割を担います。ただ、本格的な一体化が進むことでこんな声も。

焼津市２０代女性：「落とした時とか考えると、ちょっと怖いなとは思います」

静岡市３０代男性：「マイナンバーカードの更新（期限）が途切れてしまって、まだ更新していないので使えない状態で持ってます」
Ｑ．もし急に病院にかかることになったら
Ａ．「あの…困ってしまいます」

　マイナンバーカードの保有率は、１０月末時点で人口のおよそ８割。うち、健康保険証をマイナンバーカードに利用登録している人は、９割近くに上ります。ところが、マイナ保険証の利用率は１０月末時点で全国平均では３７．１４％、静岡県の平均は３９．３％と伸び悩んでいます。マイナ保険証の本格運用がはじまった２日、県内の医療現場では…。

古賀アナ：「こちらのクリニックにはカウンターの奥にマイナ保険証を読み取る機器が設置されています。紙の保険証が使えなくなったきょう、受け付けに影響はないのでしょうか」

　昨年８月に開院した静岡市の”あおい眼科クリニック”。朝から多くの患者が来院していましたが、受付は―

受付：マイナンバー（カード）こちらに差し込みして頂きたいので。そうですね。その向きでお願いします。

受付：そしたらね、マイナンバーカードがこちらになるんですけれども、（カードの）お顔が画面のほうに…
患者：こう？
受付：そうです、そうです。その向きで差し込んで頂いて。

　２日は９割以上の患者がマイナンバーカードで受け付けをしていました。

　こうした手続きの電子化は、クリニック側の負担軽減になっているといいます。

あおい眼科クリニック　瀧怜院長：「紙の場合は自分で受け付けがパソコンを入力する必要があるんですけれども、マイナ保険証の場合は機械で患者さんが同意するとかボタンを押すだけで、全ての情報がカルテに残りますので、まずミスが少なくなるということと、操作の大変な事務作業というのが短縮されます」

　９月末時点でこちらのクリニックでは、マイナ保険証での受け付けがおよそ６割、残りは、従来の健康保険証や資格確認書を使った受け付けだったそうです。ただ、マイナ保険証でもトラブルがあるようで…。

瀧怜院長：「特に小さいお子さんであったりだとか、顔認証がうまくできない、暗証番号を忘れた」

　その場合は…

瀧怜院長：「目視確認という方法がありますので、こちらの方で実際に患者さんの顔とマイナンバーカードの顔とを見比べて、それで確認することもできますので」

　また、仮に従来の健康保険証で受け付けに来た場合でも「暫定措置」があるため、通院はためらわないでほしいといいます。

あおい眼科クリニック　瀧伶院長：「暫定的な処置として、来年の３月まではそちらの情報をもとに受診することも可能なんです」

　健康に関わる保険証の制度移行。来年３月までは従来の保険証か｢資格証明書｣を持参することで受診可能ですが、“もしも”に備えて余裕を持った確認が改めて必要となりそうです。