「大麻草は多量で害悪は軽視できない」が「営利目的でない」 208本栽培の元消防士に執行猶予 静岡地裁沼津支部

 友人2人とともに古民家で208本の大麻草を栽培した罪に問われている元消防士の男に、静岡地裁沼津支部は執行猶予付きの判決を言い渡しました。

 判決によりますと、静岡県伊豆市に住む元消防士長の男(31)は友人2人と共謀し、2025年6月から8月にかけて伊豆市の古民家で水や肥料を与え、照明器具で光を照射するなどして208本の大麻草を栽培したとされています。

 5日の判決公判で、静岡地裁沼津支部の薄井真由子裁判長は、男らは古民家を借りて必要な設備を備え、LEDライトの通電時間を設定したほか、アルミシートや扇風機を用いて空調管理をするなど効率的に栽培する方法や環境を作っている本格的な犯行だと指摘。収穫には至っていないものの栽培した大麻草は208本と多量であり、大麻が社会に拡散した場合の害悪を軽視することはできないと述べました。そのうえで、男は友人の指示を受けて、栽培に用いる土を庭に搬入してプランターに入れるという従属的な役割だったものの、相当な量の大麻草が栽培されていることを認識していたといえ、一定の非難は免れないとしています。

 一方で事実を認めて反省していることや母親が同居して監督する意向を示していること、犯行が営利目的でないことなどを考慮すると、法改正で大麻草栽培の法定刑が引き上げられたことを踏まえても検察官の求刑は重いとして、拘禁刑2年6カ月・執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました(求刑:拘禁刑5年)。

 最後に裁判長が「今回、自身も失ったものがあると思いますが、2度と大麻に関わるようなことはないようにしてください」と男を諭しました。男は公判中に懲戒免職処分となっています。

押収された大麻草など 静岡県警提供
押収された大麻草など 静岡県警提供