ICT活用した先端技術で特産のわさびの生産量を上げる実証実験始まる 静岡市
気候変動や自然災害の影響で、生産量の減少が続いている畑わさび。ICTの技術でこの問題を解決しようと静岡市で実証栽培が始まりました。
各務実来記者:
「ビニールハウスには20㎝ 間隔でわさびが植えられています。気象に応じて自動で動くファンや遮光カーテンが設置されていて、一定の温度が保たれています」
静岡市で始まったのはICTを活用したわさびの試験栽培です。
このわさびは畑わさびと呼ばれ、3カ月程で葉の部分を収穫し、1年中栽培することができます。
農林水産省によると、畑わさびの生産量は2010年から10年間でおよそ80トン減少しました
新規就労者不足や、温暖化の気候変動の影響と見られています。
こうした中、これらの問題を先端技術で解決しようと、NTT西日本が地元の企業、生産者とタッグを組み、動き始めたのです。
すずなり 乾泰樹静岡支部長:
「土の中の温度を測っています。地温といいます。日中ずっと地温を測っていまして、わさびに最適な温度を保っています」
ビニールハウスでは、遮光カーテンが閉まったり、換気扇が回ったりと自動で温度や湿度を調節。
またこのシステムは、携帯端末などからも確認することができ、どこからでもハウスの中を管理することができるということです。
この試みは、実証期間を2年間とし、年間2トンの生産を見込んでいて、栽培したわさびは道の駅などでの販売を予定しています。
NTT西日本 番匠俊行静岡支店長:
「静岡のわさび産業、静岡の農業、地域の活性化に繋がればと取り組ませていただきたいと思っています」