高タンパク・低カロリー・低脂質…ヌートリアは“健康食品” 目撃が増える特定外来生物対策を検討 ジビエ活用で連携も 静岡・磐田市

 静岡県磐田市は外来生物ヌートリアの捕獲とジビエ活用に向けた連携協定を結ぶ関係機関が初めての担当者会合を開きました。

 磐田市役所で開かれた会合では、県西部猟友会磐田分会、県立農林環境専門職大学、JA遠州中央、磐田市の担当者が出席しました。協定は市内で目撃が増える特定外来生物ヌートリアの捕獲体制の強化とジビエとしての利活用を研究するため、2025年9月に締結されています。

ヌートリア 提供:磐田市
ヌートリア 提供:磐田市

 この中で、猟友会の柳沢重博分会長はJA遠州中央から提供された目撃情報が豊岡地区で確認されていると説明し、自身も現地でヌートリアを確認したと報告しました。磐田市内では今年度、4頭のヌートリアが捕獲されています。さらに柳沢分会長は捕獲の難しさについて、川底近くに生息するヌートリアを捕獲するため、川の中に箱わなを設置することが望ましいが、それが法律上難しいことや同じ場所を歩かない習性があるため、箱わなに入りにくいと説明しました。また空気銃は「川底から川底へは撃てるが、土手に足がかかると使用できない」と述べ、新たな手段としてゴムの力で弾を飛ばす“スリングショット”の活用を検討したいと話しました。

猟友会 柳沢重博分会長
猟友会 柳沢重博分会長

 一方、県立農林環境専門職大学の上薗薫准教授は県西部エリアで捕獲したヌートリアを栄養分析した結果、高タンパク・低カロリー・低脂質で鶏の胸肉やササミに近い栄養価であると報告しました。会合ではさらに前足やもも肉を「レック」として提供する方法や全体をミンチにして活用する案も、意見として出されました。

 磐田市では、市内ではまだ個体数が少ない段階にあるため、増加を未然に防ぐことが重要だとして、関係機関と連携した取り組みを続けていく考えです。

上薗薫准教授
上薗薫准教授