認定こども園が会見 園長らが謝罪と説明 重なったミス…「苦しい思いをさせて申し訳なかった…」 静岡・牧之原市の女児死亡事件
① バス下車時に乗車名簿と下車する子どもを照合する決まりが伝えられていなかった。
② 園児がバスに取り残されていないかダブルチェックする態勢になっていなかった。
③ クラス補助が登園情報を確認できていなかった。
④ 登園するはずの園児がいなかったにもかかわらず、保護者に問い合わせしなかった。
こうしたミスが重なり、事故に至ったと説明しました。
また園長が退任する意向を明らかにしました。「後任が決まり次第、退任する」ということです。
午前中に保護者説明会
川崎幼稚園では、会見に先駆けて7日保護者説明会が開かれました。
説明会の冒頭、園長が「亡くなった園児・遺族に申し訳ない。保護者の皆様にも心配をかけて申し訳ない。安全管理ができていなかった。原因究明に努めます」と謝罪。
園長と法人の理事長を辞任すると説明したということです。
説明会では時折、泣き叫ぶ声や怒号が上がる場面もありました。
説明会に参加した保護者によると、会には女児の父親も参加していて、その悲痛な思いを聞いている間に、保護者数名が体調をくずしたということです。説明会には保護者114人が参加。混乱の中、およそ2時間で終了しました。
飲み干された空の水筒が…
亡くなった女児、3歳。死因は重度の熱中症である熱射病だったと発表されました。当日送迎バスを運転していたのは普段の運転手ではなく、園長でした。同乗していた70代の職員は助手席の後ろの補助席に座っていました。女児が座っていたのは右側の後ろから2番目の席になります。
乗るときは補助の職員が個別に園児のチェックを行っていましたが、降りるときのチェックはしていませんでした。
女児はおよそ5時間にわたって、施錠されて締め切られた送迎バスの中に閉じ込められていました。見つかったとき、通路側に頭を向け、あお向けの状態だったそうです。当日、牧之原市の最高気温は30.5℃を観測、真夏日の暑さでした。
その後の捜査関係者への取材で、バスの中から女児の空の水筒が見つかっていたことが新たに分かりました。高温となった車内で水分を飲み干したとみられます。