他人事ではない…『争続』3分の1は1000万円以下の争い 「デジタル遺言」導入の動きに街や専門家は 静岡
いまや国民のおよそ2割は75歳以上。少子高齢化が進む中、ひとごとではないのが「相続」です。
静岡の街で話を聞くと…。
静岡市80代:「エンディングノートは用意してあるけど、まだ書いていません。口伝えです。まだ自分が生きる気持ちがあるもんで」
焼津市80代:「親戚関係で相続みたいなのがあった。農協とか銀行とかいろいろ同意をしてもらうとか、手続きで1年かかった」
「争続」の3分の1は遺産相続額が1000万円以下の争い
「相続」は漢字をもじって、「争続(そうぞく)」と言われることもあるトラブルに発展しやすい問題。2024年の司法統計年報によると、裁判になった相続トラブルの35%は、遺産相続額が1000万円以下。決して、私たちの生活から遠い話ではありません。
相続において、重要になるのが「遺言書」です。
静岡市70代:「農協でもらってどう書くとか、いろいろやっているが、全然書いていない。争わないように書いておいた方がいいと思うけど、長くて面倒くさい」
静岡市80代:「変には書けないじゃない。しっかりしたものを書いておきたいと思うから、なかなか手が出ない」
「デジタル遺言」導入の動きは…
こうした背景には、遺言書の“ハードルの高さ”があります。今の制度で法的拘束力を持つ遺言は、大きく分けて2つ。自筆で書いて保管しておくか、公証役場に出向いて作成するしかありません。
こうした中、新たな動きが…。
政府はパソコンやスマートフォンで作成した遺言、いわゆる「デジタル遺言」の導入に向けた民法の改正案を閣議決定。
その背景には…。
みな司法書士法人 川上直也代表(静岡・葵区):「多くの人に遺言を書いてほしいという背景があると思います。デジタル遺言は恐らく自筆証書遺言の一種になってくる。できるだけ簡単に遺言を書けるようにというのもあると思う」
背景には、デジタル資産の増加や手続き簡素化のニーズの高まりがあるといいます。
焼津市80代:「簡素化するのはいい」
静岡市70代:「やってみようと思う。フォーマット化されてただ入れるだけ、名前とか生年月日とか、(遺産を)どうしたいというのも、ちゃんと書いてあるなら楽だなって思う」
なりすましの心配は…
一方で、課題も…。
みな司法書士法人 川上直也代表:「なりすましや本人に代わって書かれて悪用される可能性があると思います。法務局の職員との対面での面談が必要になると言われているので、そこでなりすましを防止するのではないか」
果たしてデジタル遺言は、“争続”を防ぐ新たな選択肢になるのでしょうか。