田久保前市長の不起訴に憤り…刑事告発した男性が検察審査会に審査申し立て書郵送 検察審査会が「起訴相当」の議決を行うことを求める

 静岡県伊東市の田久保真紀前市長が、市の広報誌に嘘の経歴を記載させた疑いについて不起訴処分になったことを受け、刑事告発した男性が検察審査会に審査を申し立てました。

 田久保真紀前市長は、東洋大学を除籍されていたにも関わらず、卒業したと偽ろうと考え、大学学長の印鑑などが押された卒業証書を偽造し、市議会の議長らに「チラ見せ」したとして、3月に静岡地検から有印私文書偽造・同行使の罪などで起訴されています。

 一方で、報道機関の経歴調査票に嘘の経歴を記載した公職選挙法違反の疑いや、市議会の百条委員会に正当な理由なく出頭しなかったなどの地方自治法違反の疑い、市の広報誌に嘘の経歴を記載させた虚偽公文書作成・同行使の疑いについて、刑事告発されていましたが、静岡地検は10日付で嫌疑不十分で不起訴処分としています。

 このうち、虚偽公文書作成・同行使の疑いについて刑事告発した千葉県内の30代の自治体職員が、17日に静岡検察審査会に審査申立書を郵送したことが分かりました。

 男性は田久保前市長が東洋大学を卒業していないのに、偽造した卒業証書を市職員に示し、「広報いとう」に虚偽の経歴を記載させたと主張しています。

 また、田久保前市長は広報誌の発行前に内容を確認したうえで修正を求めていたことから、自身も作成に積極的に関与し、明確な承認のもとで虚偽の経歴が掲載された疑いが極めて強いと指摘しています。

 さらに、広報誌は公金で印刷され、全市民に配布されることから、刑法上の「公文書」に当たると主張。検察が起訴している有印私文書偽造・同行使の罪では、大学学長の印鑑を製造して卒業証書を偽造したとされていることから、「偽造した卒業証書を行使した行為は同じであるのに、広報誌への虚偽記載を嫌疑不十分とするのは認定した公訴事実と矛盾する」としています。

 男性は、不起訴処分は不当であり、検察審査会が「起訴相当」の議決を行うことを求めています。

 最高裁によりますと、検察審査会は、選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が検察官の不起訴処分のよしあしを審査するものです。審査を行い、起訴をすべきである(起訴相当)、更に詳しく捜査をすべきである(不起訴不当)、不起訴処分は相当である(不起訴相当)の三つの議決内容に分かれます。

 不起訴不当及び起訴相当の場合、検察官は事件を再検討します。起訴相当の議決に対して検察官が起訴しない場合には、改めて検察審査会議で審査し、その結果、起訴をすべきであるという議決(起訴議決)をした場合には、起訴の手続がとられるということです。

伊東市・田久保真紀前市長
伊東市・田久保真紀前市長