韓国の屋台を食べ歩くような午後 静岡市「room&gift PESO」
紅ショウガとサバ。この意外な顔合わせを、ゴマ油が香るご飯とのりで巻く。静岡市葵区鷹匠の「room&gift PESO」は、2020年にオープンした韓国カフェ。ポップな韓国雑貨が並ぶ店内で、伝統的なおやつから屋台生まれの軽食まで楽しめる。女性客に加え、近頃は男性だけでカウンターを利用する姿も見られるという。
人気を集める「紅しょうがサバキンパ」は、具材ひとつひとつに味を含ませてから巻く。ご飯にはゴマ油と塩。火を入れたサバはしょうゆで調味し、ホウレンソウなども下ごしらえを済ませる。紅ショウガの酸味と爽やかな辛みが、サバの脂やご飯の香ばしさを引き締めるため、具だくさんでも食べ口は重くならない。韓国ではご飯とのりで具材を巻けばキンパになるという。その自由さを生かしながら、日本で親しまれてきたサバと紅ショウガを収めた一本だ。
甘いものへ移る前に、「鉄板トースト」も押さえておきたい。韓国の屋台で昔から親しまれてきた食べ物で、具材をすべて鉄板で焼き上げる。バターを染み込ませた食パンに、たっぷりのキャベツ、卵焼き、ベーコンを重ね、チーズをのせてバーナーで炙る。ケチャップとマスタードをかけ、最後にパンで挟めば完成。フルーツソースを使うのが韓国らしいポイントで、塩気のある具材に甘みが加わる。再び注文する客が多いというのも、この甘じょっぱさなら納得できる。
別腹を誘うのは、韓国の伝統的なおやつ「ホットク」。屋台で食べ歩くことも多いという一品で、自家製のもちもちした生地が甘い蜜を包んでいる。焼いた生地の香ばしさに、内側から出てくる蜜の甘さ。凝った飾り付けではなく、熱を持った生地と蜜を頬張る素朴さに心が動く。韓国屋台の気分を気軽に味わえるおやつだ。
締めを任せたいのは「コグマパフェ」。韓国語でサツマイモを意味する「コグマ」の名の通り、ふかしてつぶしたサツマイモのペーストと干し芋を使い、仕上げに黒蜜をかける。なめらかなペーストに干し芋の噛み応えが加わり、パフェでありながら食べ応えも十分。サツマイモを料理によく使う韓国の食文化を、デザートから知ることができる。
PESOでは、韓国の食を知らなくても身構える必要はない。キンパを頬張り、鉄板トーストを分け合った後は、温かなホットクか、芋の甘さを満喫するパフェか。雑貨を眺めながら次の注文を考える時間にも、韓国へ近づく小さな楽しみがある。
room&gift PESO
住所:静岡市葵区鷹匠2-12-3
電話番号:054-663-0227
定休日:不定休
営業時間:10:30-18:30 L.O.18:00
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