病気で終末期を迎えた人たちを看取る施設が去年9月、浜松市で開設されました。穏やかな人生の最期を過ごしてもらうために、入所者やその家族の願いを叶えてあげたいとある母娘が立ち上げました。
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人生の最期を穏やかに…浜松市に看取りの施設開所 家族「1日寄り添うことができる」

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 先月末、1人の男性が「ターミナルケアホーム天寿」に入所しました。

 宮島翔一さん。29歳。おととし4月、悪性脳腫瘍が判明。脳幹に腫瘍ができる「びまん性正中グリオーマ」と診断されました。国内で診断される患者は年間200人ほどの珍しいがんです。1年ほど前から、会話ができなくなり、今は意識がありません。

父、宮島良治さん:「東京行ったり、岡山に行ったりとか、駆けずり回りました。でも、どこに行っても治療方法はないという感じで。病院だと、コロナの関係で面会時間も限られている。ホスピスとかも考えたが、ホスピスでも面会時間が、家族が会える時間が少ないと。天寿さんに決めた一つのきっかけとして、1日家族が寄り添うことができると」

代表「18年前に亡くなった父の介護ができず、後悔した」。娘と施設立ち上げ

 ターミナルケアホーム天寿の代表を務める岸森尚子さん。去年9月に施設をオープンしました。終末期を迎えた患者の看取りに力を入れている全国でも珍しい施設です。看護師7人が24時間態勢で対応。入所者のための部屋は全部で9部屋あり、個室では家族も宿泊できます。古民家を改装した施設で、どの部屋にも太陽の光が差し込み、1日の移り変わりを感じることができます。

岸森尚子さん:「18年前に父をがんで亡くして、その時に父の介護ができなかったことと、家に帰りたいと、ずっと病院で言い続けていた父の望みをかなえてあげることができなかった。父が亡くなって、後悔をして」

 父の死後、介護福祉士の資格を取得した岸森さんは病院で勤務。重い病気の患者やその家族の力になりたいという思いが強くなりました。

 娘で看護師の堀口南歩さんもその思いに賛同し、一緒に施設を立ち上げました。

堀口南歩さん:「ご家族と一緒に最後の時間を過ごすことができて、こんなにも温かい瞬間だったんだなと感じていて、恐怖はなくなりました。家族と本人がどれだけ満足して今を迎えられているのかというところを、一番大事にしたいと思っています」

「入所者と家族が一番納得できる方法を、一緒に探していきたい」

翔一さんの姉・沙也加さん:「本当に優しいですね。いつも私がわがままを言っていて、小さいころから。本当に人思いのいい子。怒らないし、人の悪口も言わないし、本当に思いやりのある子ですね」

 岸森さんも日々、悩みながら入所者とその家族に向き合っています。

岸森さん:「歩み寄りたいというか、病気に関しても、翔一さまに関しても。一緒にいい方向に向かえたらと思います。若いですからね。なかなか、受け入れられないと思いますけど」

 穏やかな人生の最期を迎えてもらうため、入所者と家族が一番納得できる方法を一緒に探していきたい。その思いを胸に、寄り添い続けます。

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