静岡県の専門医「7月からはマスクを全面的にやめる方がいい」 条件は3回目接種と飲み薬 感染症急増の懸念はあるが…

静岡県専門家会議委員 浜松医療センター 矢野邦夫医師:「7月からはマスクの着用を全面的にやめる方向がいいと思う」

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 県の専門家会議の委員を務める矢野邦夫医師は、飲み薬が使用可能となる見込みであることや3回目接種が進むことを条件に、2カ月後にはすべての年代でマスクを外せるとの見解です。

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「感染症急増の心配も…」

 一方で、懸念も…。

静岡県専門家会議委員 浜松医療センター 矢野邦夫医師:「マスクをやめることによって、この2年間流行できなかった病原体・ウイルスが大流行すると思う。インフルエンザ、手足口病など、特に子どもの感染症が急に増えると思う」

画像: 「感染症急増の心配も…」

 コロナ禍となって、その他の感染症患者は激減。2019年と2020年を比べると、県内のインフルエンザ患者は3分の1以下に、手足口病は25分の1以下にまで減っています。

 マスクを外すことで、新型コロナ以外の感染症患者は再び増加する可能性があります。

静岡県専門家会議委員 浜松医療センター 矢野邦夫医師:「(マスクを)やめれば必ず増えると思うが、そのタイミングが冬に当たってはいけない。冬は病院が非常に忙しい、脳梗塞、脳内出血、心筋梗塞、肺炎で病床はいっぱい。そこにマスクをやめることによる感染症が増えて、子どもや若者が入院すると“医療のひっ迫”になる。マスクをやめることによる流行を冬が来る前に終わらせたいと思うとだいたい7月くらいにマスクをやめるのがいいと思う」

「ハンドドライヤーを再開してほしい」

 また、矢野医師はマスク着用の緩和が議論となっているこの機会に、身近な感染対策を見直してほしいと呼びかけます。

画像: 「ハンドドライヤーを再開してほしい」

静岡県専門家会議委員 浜松医療センター 矢野邦夫医師:「手指の乾燥機、ハンドドライヤー、これを使えなくしているところが結構あるが、これは是非とも再開してほしい。濡れた手というのは非常に危険で、いろいろな病原体を手に吸い付ける。ハンカチを使っている方も、ハンドバッグやポケットに入れているが、そこは不潔。せっかく洗った手を、不潔なハンカチでふきとる(ことになる)。WHOも一貫して、手を洗ったらペーパータオル(で拭くか)、ハンドドライヤーで手を乾かすことを勧告している。インターナショナルでは、ハンドドライヤーは全然問題ない。日本だけ(ハンドドライヤーを)使用できなくしているので、これは見直してほしいと思う」