侮辱罪の厳罰化などが盛り込まれた改正刑法が成立しました。SNS上の誹謗中傷に悩まされているという三島市の女性を取材しました。
画像: 「もう手が震えて…父が亡くなった時とは違うつらさ」 事故で父親亡くした女性に相次いだSNS上の誹謗中傷 静岡・三島市 youtu.be

「もう手が震えて…父が亡くなった時とは違うつらさ」 事故で父親亡くした女性に相次いだSNS上の誹謗中傷 静岡・三島市

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 今週、「侮辱罪」の厳罰化などが盛り込まれた改正刑法が成立しました。これまで法定刑の上限は、「30日未満の拘留または1万円未満の科料」でしたが、今回の改正で、「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」に引き上げられました。時効は1年から3年に延長されます。

父親は「被害者」、目撃証言求め活動…ネット上には心無い言葉

事故で父親を亡くした 仲澤杏梨さん
「もう事故当初からですね、私たち遺族がお金欲しさに事実と別のことを言っているというようなメッセージが来たり、実際に郵便物を荒らされたりとかもありました」

画像1: 父親は「被害者」、目撃証言求め活動…ネット上には心無い言葉

 父親を交通事故で亡くした、仲澤杏梨さんです。2019年1月、原付バイクで帰宅中だった父親の勝美さんが、市内の交差点で乗用車にはねられ、死亡しました。当初、警察は勝美さんに過失があったと発表。メディアもその通り報じました。

 これに違和感を覚えた杏梨さんたち家族はチラシの配布やSNSを通じて、
目撃証言を集める活動を始めました。父親は「加害者」ではなく「被害者」なのではないか、その一心でした。ところが…。

ネット上の書き込み
「ドラレコ付けてなかった被害者の自己責任だから」
「こんな名前をつけた親に育てられた子どもってだけで、頭悪いんじゃないかって思っちゃいます」
「イライラが止まらない。あいつらみんな悶え苦しみ不幸になれ!」

画像2: 父親は「被害者」、目撃証言求め活動…ネット上には心無い言葉

 ネット上には心無い言葉があふれました。

「もう手が震えて…父が亡くなった時とは違うつらさ」

事故で父親を亡くした 仲澤杏梨さん
「不幸話に同情しろみたいなのうざい。お前ら仲良し家族なんて知らねーよ。もうみんな全滅すればいいよ。『相手のご家族から聞いたんですけど、あなたたちが言っていることの方が間違いですよ』とかも来ましたね。ちょっと多すぎて…」

Q.そういう書き込みに触れた時は、杏梨さんはどういう心境?

A.「私はもう手が震えて、本当に何て言うんですかね、味わったことのない感情。父が亡くなった時とはまた違うつらさでしたね。私自身のことを書かれるのもやっぱり嫌だが、父のことや家族のことを書かれるのはすごくつらくて」

画像: 「もう手が震えて…父が亡くなった時とは違うつらさ」

「被害者」と分かっても続く誹謗中傷

 その後、「車側が赤信号だった」との証言が得られたこともあり、車を運転していた女性は逮捕されました。去年3月には執行猶予付きの有罪判決が確定しましたが…。

事故で父親を亡くした 仲澤杏梨さん
「事実が分かってからも今度は父の容姿とか私の容姿とか、家族の容姿、あと私の弟の病気のことも書かれました。私の方からメッセージを送って『どんな気持ちでそういう書き込みをしたのか』、あまりにもひどい場合は『警察に届けます』とメッセージを送って、大半の人が『そんな大ごとになるとは思わなかった。申し訳ございません』と言って、そのツイートを削除するという流れが多かったですね」

 少なくとも数千件に上るという、杏梨さんたち家族への誹謗中傷。父親を亡くし、今も二重の苦しみを背負っていると話します。

事故で父親を亡くした 仲澤杏梨さん
「誹謗中傷を受けて本当に心のダメージっていうのはすごく大きくて、私も今でも外に出ると、誰かが事故のことを知っていて、どういうふうに見られているのか、怖くて歩けない時もある」

 厳罰化は、この夏からの見通しです。

事故で父親を亡くした 仲澤杏梨さん
「私はちょっと遅すぎたというか、厳罰化というより適正化されたのではないかなと思っています。人を傷つける言葉を軽い気持ちで打ち込める、この考え自体を変えていかないと、誹謗中傷は減らないんだろうなと思う」

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