ごはんが止まらない。昭和洋食のぬくもりを味わう「kitchenトラビス」
富士市天間、身延線・富士根駅から徒歩5分ほど。「kitchenトラビス」は、ランチどきになると多くの常連客でにぎわう。東京のイタリアンで修業を積んだ店主・渡邉史昌さんが営む、どこか懐かしさ漂う洋食店だ。看板メニューの「日替わりBセット」は、肉が主役。ボリューム満点の満足プレートだ。この日は、大きな鶏のから揚げ、じゃがいものコロッケ、豚バラ肉の焼肉の3品。主役のから揚げは、夜営業の人気メニューを特別にランチで提供したもの。香ばしい衣の下には、ふっくらジューシーな肉汁が閉じ込められ、噛むほどに旨みが広がる。「味付けは完全オリジナル。とにかく“デカい”って喜ばれます」と渡邉さん。大盛りのごはんを頬張る姿が、この店ではおなじみの光景だ。
続く人気は「ハンバーグセット」。牛肉の脂身を控えめにした合挽き肉を使用し、肉本来の味を生かした“ステーキのような”一品だ。まず表面を香ばしく焼き上げ、オーブンでじっくり火を通す。最後にブランデーでフランベし、継ぎ足し続けた濃厚デミグラスソースをたっぷりとかける。口に運べば、ソースのコクと肉の力強さが見事に調和。洋食の王道を極めた味わいだ。
さらにごはんが進むのが「ポークジンジャー」。玉ねぎとショウガを合わせたしょうゆベースのタレは、煮詰めることで旨みが凝縮。仕上げにフレッシュなショウガをのせ、香りの立つ味わいに仕上げている。濃厚なのにしつこくなく、白いごはんをかき込みたくなる味だ。
そして外せないのが「オムライスデミグラセット」。2種類のケチャップをブレンドして酸味を飛ばし、あっさり味のチキンライスを包み込むのは、ふんわり半熟の卵。仕上げに店自慢のデミグラスソースをたっぷりとかければ、どこか懐かしくも贅沢な一皿になる。
どの料理にも共通するのは、丁寧な仕事とまっすぐな誠実さ。
流行に流されず、手間を惜しまない“昭和の洋食”の魂がここに息づいている。
kitchenトラビス
静岡県富士市天間706-7
電話番号:0545-88-2020
定休日: 火曜日
営業時間:1130~14:30 L.O.14:00
17:00~22:00 L.O.21:30
Pあり

