赤身に始まり、赤身に終わる 肉料理のオンパレード 掛川市「あさひ」
掛川市中町の商店街。その一角で10年にわたり肉料理を主役に据えてきたのが「肉食ダイニング あさひ」だ。店名に違わず、メニューの軸は終始一貫して肉。開店当初から比べると扱う肉の幅は広がり、なかでも近年は牛肉に力を注いできたという。
まず名前が挙がるのが、鉄板で提供される「特製赤身ステーキ」。牛脂を敷いた鉄板でグリルし、火入れはあえてレア気味。赤身の強い肉質ゆえ、火を入れすぎれば硬くなる。その一線を見極めて仕上げる。特製の和風ソースをまとった肉は、やわらかさとジューシーさを両立し、仕上げのガーリックチップが食欲をさらに押し上げる。
ディナーで評判なのが、肉料理を存分に楽しめる「おまかせコース」。前菜には、季節の茶碗蒸しと自家製コンビーフが並ぶ。コンビーフは約1週間かけて仕込む手間のかかる一品で、コースの導入としてしっかりとした肉の旨みを伝えてくる。続くのは、豆腐とフレッシュ野菜のサラダに、マグロ、マイカ、タチウオ、金目鯛、カンパチを盛り込んだ刺身の盛り合わせ。肉を待つ前に、口の流れを整える役割を果たす。
肉料理は牛だけにとどまらない。鶏には鳥取産の「大山どり」を使用し、季節のきのこを合わせたクリームソース仕立てで提供する。鶏モモ肉はほどよい弾力を残したやわらかさで、まろやかなソースが全体を包み込む。
続く豚料理には、地元・掛川産の「掛川ポーク」を使ったトンテキスタイル。しょうゆと中濃ソースをベースに、オイスターソースを加えたコクのある味わいで、豚肉の甘みを引き出している。
メインを張るのは「国産牛イチボのステーキ」。赤身の強い部位ながら、ほどよくサシも入り、こちらもレアを基本に仕上げる。しょうゆベースのソースに軽くくぐらせて頬張ると、噛むたびに肉の旨みが立ち上がる。
量も内容も、通常のコースよりボリューム重視。いろいろな肉を、皆で分け合いながら味わう。掛川で肉を食べる夜、その選択肢として記憶に残る一軒である。
肉食ダイニング あさひ
掛川市中町3-5
電話番号:0537-28-9690
定休日: 火曜日
営業時間:11:30-13:00(L.O.12:50)
17:00-24:00(フードL.O.23:00、ドリンクL.O.23:30)
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