土石流災害の復旧計画見直し 「意見聞いてくれれば…」住民と市にズレ 静岡・熱海市
静岡県熱海市の土石流災害で被災した地域の道路の復旧計画をめぐり、市と住民の間にズレが生じていて、市は当初の計画を見直した案を発表しました。
2021年に発生した熱海土石流災害では、28人が命を落とし、今も13世帯、26人が避難生活を送っています。熱海市は被災地域の道路の復旧に向け、昨年度末までの用地買収を目指してきましたが、複数の住民の理解が得られず、計画の見直しを余儀なくされました。
板垣亮記者:「当初の計画案では、川の両側に道路が作られる予定でしたが、用地買収が進んでいないことから、道路はそこまでしか作られません。そのかわり、私が立っているこの道路を広げて、別の道につなげるという暫定案が示されました」
緑色で示した部分が道路。新たな案では、買収できなかった土地を避けるように道路が配置されています。市は「今年度末の供用開始」を優先し、現段階で確保できた土地をもとに計画を組みなおしました。
熱海市 斉藤栄市長:「(完成で)帰還された方や伊豆山の住民にとっても利便性が見込まれる。100点ではありませんけれども、これで一通りの復興事業の暫定完成」
住宅を土石流に流された太田滋さん(69)。市の説明に納得できず、用地買収に応じなかった住民のひとりです。
太田滋さん:「最初のうちに住民の意見、ここに戻ってくるんだという人の意見を聞いていれば、(当初案で)もっとほかの計画ができたのでは。行政側が思っていることと、住民が思っているところの差が非常に大きかった」
市は暫定案で工事を進める一方で、買収の交渉は続け、当初計画の実現も模索するとしています。