静岡県病院協会「沖縄は対岸の火事ではない」 濃厚接触で医療従事者離脱…県内でも懸念
こうした事態を受け、12日午後、県と県病院協会が共同で会見を開き、緊急の呼びかけを行いました。
県健康福祉部 後藤幹生参事:
「きのうは72人と連休明けで少なかったが、本日は県全体で203人で、1日200人は9月8日、4ヵ月ぶり。9月8日の220人以来の200人台となり、人口10万人あたりも20人を超えて、第5派相当の感染拡大となっている。きのうまでの県の一週間の新規感染者の年代別を示すと20代が34%。全体の3分の1を占めていて、10代も14%と、40歳以下で全体の85%ほど、8割ぐらいが若い世代ということで、やはり若い世代から感染拡大が始まっている」
県病院協会の毛利会長は、県内でも第5波とは違う形の「医療崩壊」が起こる危険性を指摘しました。
県病院協会 毛利博会長:
「今回はデルタ株のように、重症患者による医療ひっ迫とは異なる様相を呈するものと病院側としても考えている。沖縄で起こっていますが医療従事者の感染、濃厚接触により職場から離脱する事態が静岡でも起こることが想定されている。外来診療の縮小・停止がおこり、更には緊急を要しない手術の延期や病床の縮小といった、あってはならない事態になり、助かる命が助からなくなる可能性がある。何としてでも避ける必要がある。濃厚接触者の自宅待機が14日間を短縮する方向で進んでいるようだが、これについては政府の方で早期に結論を出していただきたいと思っている」
毛利会長は、県内の感染者が200人を超える急拡大を見せていることについて、「むしろ静岡県はスピードが遅い」としたうえで、次のような見通しを示しました。
県病院協会 毛利博会長:
「そのピークが数千人なのか千人程度、あるいは500人程度に抑えられるのかというところが、1つの大きな(ポイント)。500人あたりで抑えられるようならば静岡県はオミクロンに対して勝ったと思う。もし5000人、1万になったら負けたという話になるが、負けても今回は命をとられる可能性は非常に低いので、今年の3月ぐらいまでがどうなるか、そういう風に想定して行動していきたい」