感染拡大で救急現場は(3)「常に感染を意識。常に不安・心配」 感染していた患者の経過も確認 密着・浜松医療センター

 昼食後、救急科を離れ別の棟へ…。

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浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「感染症病棟コロナ専用病棟に行きます。救急外来で自分がタッチして感染症病棟に入った患者の経過をチェック、感染症病棟のスタッフとは密に連絡を取ってます」

コロナ病棟は感染防止のためシャッターやドアが閉まっているところも…

 この先がコロナ専用病棟です。感染が広がらないようシャッターやドアが閉まっているところも…。コロナ専用病棟の病床数は35床。この日時点の使用率は57パーセントですが、第6波が収まらずに入院患者が増え続ければ他の病棟を使用しなければなりません。
  
 救急科と感染症内科はこんな関わりも…

画像: コロナ病棟は感染防止のためシャッターやドアが閉まっているところも…

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「新型コロナ病棟当番の表です。色々な診療科が病棟当番をしている。特定の診療科の先生だけに負担を押し付けず、みんなで分担しましょう、という考え方です。全体的な監督は感染症内科の先生が行なっている、どうしても専門の先生に負担はかかるが、お手伝いできるところはお手伝いしようかと」

重症度が上がり、ほかの病棟に影響も

 この体制に変えたのは1年前。それでも、第6波の影響で新たな問題が起きています。

浜松医療センター感染症病棟 和久田淑美看護長:「新型コロナ患者の重症度が上がってきて、ここの病棟の看護師だけでは中々患者を診るが大変。他の病棟から応援の看護師も来てくれている、他の病棟のスタッフが少し手薄になる」

 そして、午後も救急患者の対応にあたります。

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「皮疹は出てる? 2歳の子どもがカシューナッツを食べたらブツブツができた」

Q.「食べ物アレルギーかも…」

A.「まだこれから現場に着いてから」

「常に感染を意識。常に不安・心配」

 どんな症状でも対応しなければならない救急科。入院が必要そうな患者の場合は、作業量が増えます。防護服に身をつつむ加藤先生。発熱などの症状がない患者にも入院前に抗原検査を行います。

画像: 「常に感染を意識。常に不安・心配」

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「第6波がはやっているので、救急の方に新型コロナの検査をしている」

検査の結果、この患者は陰性でした。

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「常に感染を意識しないといけない常に不安・心配。今のように波が来るとベッドのやりくりも常に心配、常にビクビクしながら用心しながら診療するわけです」

医療のひっ迫で断るケースも増加

 医療の逼迫によって、受け入れを断る回数が増えました。 

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「自転車対歩行者(交通事故)、交通事故で重症頭部外傷っぽい。脳外科が手術していて人手が足りない。ほかに行ってもらいます」

 救急科の入り口には、1台だけでなく、さらに救急車が到着していました。受け入れ件数を減らしても、患者は次々とやって来ます。1月、浜松医療センターの救急科が受け入れを断った件数は120。5回に1回は断らざるを得ない状況でした。 

画像: 医療のひっ迫で断るケースも増加

午後5時、夜勤担当の医師らと引き継ぎ。

浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「基本的に発熱(患者)は受け入れを止めてあります。消防局には連絡して止めてあります。ただ、(浜松医療センターが)かかりつけなら応相談、がん末期の人は断れないので」

この日は、救急患者を13件受け入れ、3件断りました。
        
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「各病院が連携を取って、(患者を)最大限受け入れていく。がんばって受け入れていく」
 
 私たちの暮らしの安心を支える救急科。新型コロナの影響を受けながら、様々な対応に追われる日々が続きます。

             (2月19日放送)