新型コロナ感染拡大の影響により医療現場はひっ迫…人手不足も深刻化する中、インフルエンザとの同時流行も懸念 藤枝市立総合病院
県には病床使用率を「70%」と報告しているが…
こちらの藤枝市立総合病院では中等症から重症のコロナ患者を受け入れています。
藤枝市立総合病院 毛利博 事業管理者:
「医療現場の現状としてはやはり非常にひっ迫している。ひっ迫している原因の一つは当然感染力が強いので、感染者の数が爆発的に増えている。もう一つは冬場で、一般の重症な患者、たとえば脳梗塞、心筋梗塞といったような命に関わるような患者が非常に増えてきて、病院としては病床の数が限られているので、その中で運用するのは非常に苦労している」
こちらの病院で確保しているコロナ患者用の病床は10床。
現在は7人が入院していて、県には、病床使用率を70パーセントと報告しています。
しかし、実際は…
藤枝市立総合病院 毛利博 事業管理者:
「一般の病棟でコロナが発症したら、そこでなんとか診てくださいと今言われているので、実際当院でも他病棟で診る患者がきょうの時点では12人いる。(病床使用率が)80%だ90%だと言ってるけど、病院はそれ以外の病棟のところでも診ているから、それを勘案すると100はみんな超えている。うちでもそういう意味で(コロナ病床・一般病床合わせて)19人いるので、実際には病床数がもし10床の分布とすれば190%の可動ということになる」
一般病棟に入院している患者がコロナに感染した場合、軽症であれば、その病棟で入院を継続していますが、コロナ病床と同じように感染対策や隔離といった対策は必須で、負担が重くのしかかっています。
人手不足は救急患者の受け入れにも影響
富士宮市立病院は、16日から当面の間、救急患者以外の受け入れを制限。クラスターの発生や、スタッフの感染などが要因です。
藤枝市立総合病院でも、人手不足は深刻です。
藤枝市立総合病院 救命救急センター 三木靖雄 所長:
「スタッフが今当然感染者があったり、濃厚接触者といわれることになって、スタッフが休まなければならない状況になっているので、そこでスタッフが少なくなって、残っているスタッフでやると、またそこにすごいストレスがかかってくると言う状況で、悪循環がずっと続いている状態」
こちらの病院のスタッフはおよそ1000人。
現在はそのうちの100人ほどが感染したり、濃厚接触者になったりしていて、その結果、救急患者の受け入れにも影響が出ています。
藤枝市立総合病院 救命救急センター 三木靖雄 所長:
「スタッフのことを考えると、救急の受け入れを制限しないといけなくなるんですよね。いわゆる救急車を断るっていうんですかね。そうなると搬送困難件数ということで、どんどん今増えてきている。受け入れたいが、スタッフがやりきれない、病院が回らないというのが現状です」
「ダブル感染がこれからもっと広がれば、病院も非常に対応は難しい」
さらに、今後は、インフルエンザとの同時流行にも警戒感を示しています。
藤枝市立総合病院 毛利博 事業管理者:
「もしダブル感染がこれからもっと広がることになったら、病院も非常に対応は難しくて、国と県の話を聞いていると、ダブル感染の人はまた別のところに隔離してくれって言われている。そうするとコロナで使う病床があって、インフルエンザで使う必要な病床があって、ダブルの人はまた別にあるというと、病院も病室の数が決まっているので、そんないくらあっても足りないなあっていう話になってきていて、あと医療スタッフの人材というものがやっぱり限度があるので、それも想定しながら、最悪そういう形でストーリーを作っていかないといけないんだろうなと思う」