ピークアウトはいつ…県担当者「1月下旬の見込みが外れた」 増加・横ばいが2月いっぱい続く可能性も 静岡県

 今週も金曜日を迎えました。先週の段階では「静岡県の感染者数は近々ピークアウトして減少に転じるのでは」との見方も広がっていましたが…。

画像: ピークアウトはいつ…県担当者「1月下旬の見込みが外れた」 増加・横ばいが2月いっぱい続く可能性も 静岡県

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(10日):「この辺ですね、2月1日あたりで一旦、てっぺんに来たかなと思われたんですけれども、上昇が止まる気配はございません」

「絶対数の多い東京・神奈川・愛知からの影響もうける」

 なぜ、見通しは外れてしまったのでしょうか。静岡県の杉山危機報道官が、静岡県と他の都府県の人口10万人あたりの感染者数の推移を比較しながら解説しました。

画像1: 「絶対数の多い東京・神奈川・愛知からの影響もうける」

静岡県危機管理部 杉山隆通危機報道官(10日):「これをご覧いただくと、沖縄県は1月上旬から一気に増えて、そして1月中旬にピークを迎えて、その後だんだん下がってきております。広島と山口も緩やかに上っていきまして、1月下旬にほぼピークを迎えました。ただ沖縄と違って、この減少の下がり加減がこれも非常にゆっくりとしたペースで下がっているという状況です。これに比べて東京、大阪、神奈川、愛知は、沖縄ほどではないが少なくとも広島、山口よりは急加速で数が増えていっております。静岡県を見ると赤い実線のところですが、最初は増えているということだったが、ほかの都道府県に比べると、少し緩やかに増えていった、先ほど後藤参事から説明ありましたが、一旦は1月下旬に、ピークを迎えるかなという見込みもあったが、残念ながら私どもの見込みが外れてしまいまして、まだ増えているという状況になっています。思うところ、最近は東京、それから隣の神奈川・愛知の、絶対数の多さからも影響を受けていて、おそらくまだピークを迎えたとは言えないような状況にあると思っている。まだしばらく緩やかではあるが、増加もしくは高止まり、横ばいというような状況なのかなということで、まだ2月中まで続く可能性があるのかなと思っている」

画像2: 「絶対数の多い東京・神奈川・愛知からの影響もうける」

「まん延防止を『解除できる』と言える状況ではない」

 緩やかな増加、あるいは高止まり状態は、今月いっぱい続く可能性があるというのです。そして、川勝知事が来週前半に延長の是非を判断するとした、今月20日に期限を迎える、まん延防止重点措置についても、踏み込んで発言しました。

静岡県危機管理部 杉山隆通危機報道官:「このような状況であると、来週早々には本県のまん延防止の延長をするか、しないかという正式な決定をする予定でいるが、現状を見る限りなかなか今、解除できますと言えるようなものではないと見ている」

 延長となると、気になるのはその延長幅です。

静岡県危機管理部 杉山隆通危機報道官:「期間については基本的には国が決めるので、そういうことになります。現時点だったら、仮に延長になった場合でも、それが3月6日の東京グループと同じになるのか、もう一週間後に伸びるのか、ちょっとまだ今の時点ではわかりません」

「この3連休が県の命運を分けるターニングポイント」

 ただ、そもそも、まん延防止重点措置が効果を上げているのか、疑問視する声も…。

Q.感染者数は緩やかに上昇している、ここまでで県内の重点措置の評価はどのように考えている?

静岡県危機管理部 杉山隆通危機報道官:「一つは少なくとも夜の人流抑制は確実に6割減という、これはしっかりとしたデータがありますので、効果があったと思います。ただ、感染者は残念ながらが増えていることは事実なので、これはただ高齢者施設であるとか、子どもさんの関係の施設であるとか、これまでのまん延防止措置と違う分野で感染者が出ているので、そこについてはエビデンスがないのかなと。ただ増えているかというと、東京や、大阪、愛知、神奈川のような増え方はしていないので、皆さんの努力をすることが、総合的に一定の効果があると、私は信じているところです」

 一方、後藤参事が、会見の中で最も強く訴えたのが、11日から始まった「3連休」についてです。

画像: 「この3連休が県の命運を分けるターニングポイント」

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「この3連休を、私は今までのコロナの2年間の中で、最も大事な3連休じゃないかと。ここで県の命運が決まると。ですので、この3連休でまた人流・人の接触の機会がこれまでの年末のように高まってしまいますと、確実に医療が崩壊に向かって雪崩を切って落ちていくということを最も心配しています。ターニングポイントであるというふうに考えていますので、是非ともこの3連休が県の命運を分けるターニングポイントとご承知いただいて、ご協力をお願いしたいと思います」