静岡・湖西市に時短要請 感染拡大する隣接の浜松市が対象外なのはなぜ…要請に3つの基準

静岡県は17日、湖西市の飲食店に時短要請をすることを発表しました。

画像: 静岡・湖西市に時短要請 感染拡大する隣接の浜松市が対象外なのはなぜ…要請に3つの基準

静岡県 川勝平太知事(17日):「湖西市の新規感染者数は、直近1週間で人口10万人あたり73人。国のステージ4の基準、25人を大きく上回る数字です。6月1日まで2週間、午後8時から午前5時までの営業を自粛し、お酒の提供は午後7時から自粛していただくように要請する方針としました」

 爆発的な感染が起こっている愛知県との県境の街・湖西市。県は市内の飲食店およそ340店舗に対して、あす19日から午後8時までの時短要請を出すことを決めました。要請に応じた飲食店に対しては事業規模に応じて1日ごとに2万5000円から7万5000円の協力金が支払われます。

まん延防止措置ではなく時短要請にしたのは、なぜ?

 県による時短要請は去年12月に富士市に出されて以来、2回目です。まん延防止措置ではなく、なぜ時短要請にしたのでしょうか。

川勝知事:「これは緊急を要する措置が必要だと。まずは今できる措置を、特措法を使えばできるということで、西部全体、厳しい状況が続いていますが、これがまん延防止をとるまでにならないように、なんとか県境で抑えたい」

 川勝知事は特措法に基づく時短要請にした理由として、まん延防止措置を要請する場合、政府との協議を金曜まで待つ必要があると説明。早期に対応する必要があったと強調しました。

浜松市が対象にならなかったのは、なぜ…判断の基準は3つ

画像1: 浜松市が対象にならなかったのは、なぜ…判断の基準は3つ

 一方、会見で質問が相次いだのは時短要請の対象地域についてです。湖西市に隣接する浜松市では17日までの1週間で人口10万人あたりの感染者数が26.4人とステージ4に達していて、県西部の病床使用率は50%を超えてひっ迫が強まっています。

 どうして、浜松市は時短要請の対象にならなかったのでしょうか。

Q.まん延防止を避けるためには、浜松市まで含むこともあると思うが?

川勝知事:「差し当たって、湖西市の数字が極めて大きいのと同時に県境であると。ただし、浜松市と湖西、豊橋と湖西はそれぞれ連動しているので、数字が下がらないときは次の措置を講じるという考えは持っています」

Q.浜松市は検討もしなかったのか?

川勝知事:「湖西市を極めて注視していて、湖西市の同意と国の了解があったので適用すると。どの程度抑えられるか、まずそれを見たい」

Q.仮に感染者が落ち着かない場合は、金曜にまん延防止を要請する可能性は?

川勝知事:「ありますね」

 県は飲食店への時短・休業要請を出す判断として、直近1週間あたりの感染者数が市や町単独で25人以上である場合、おおむね3キロ圏内で複数の飲食店でクラスターが発生した場合、病床使用率が50%を超えている場合の3つが基準になると説明しています。

画像2: 浜松市が対象にならなかったのは、なぜ…判断の基準は3つ

静岡県 難波喬司副知事:「湖西市はクラスターが2つあるので、これにあたる。浜松市はこれにはあたらないので、今回の時短要請の対象にはしなかった。つまり、対象になるかどうかは検討はしているが、基準には該当しないので、それ以上は検討しなかった」

湖西市では…

画像: 湖西市では…

 県の時短要請を受けて、湖西市では対策本部会議を開催。時短要請の受け入れと市独自の支援策として、協力金とは別に売り上げが減少した事業者を対象に支援金を支給することを決めました。

湖西市 影山剛士市長:「(感染拡大の要因は)愛知県などの県外由来だったり、県内の由来だったりと様々だと思っておりますので、今は時短営業等々で感染防止措置を強化することが何よりだと思っております。まさに踏ん張りどころだと思っております」

 19日からの時短要請の実施に湖西の街の人たちは―

湖西市民の男性:「ついこの間から急に増えたんですよね。まあしょうがないかなっていう気はしますけど」
Q.時短は8時までだが
A.「8時までか…、もうちょっと短いほうが効果ありそうな気がしますけどね。7時ぐらいの方が」

浜松市から湖西市に通勤する女性:「やっぱりそういうお店を閉めていただくのは必要なのかと」
Q.自分的には賛成?
A.「賛成ですね」
Q.湖西だけでなく浜松ってなると賛成?反対?
A.「湖西市・浜松市問わず、もう全国的に必要じゃないかなって思っています」