緊急事態宣言の中で運転代行業の苦悩
飲食店などを筆頭に多くの業界でその影響を受けていますが…
●運転代行業 木村祐介さん
「もう休業状態にせざるを得ない形でまったく仕事をやっていない状態。」
こう話すのは菊川市で運転代行業を営む、木村(きむら)さん。
飲食店で飲酒をし、自分の車を運転することができなくなった人などに代わり、車を運転する運転代行サービスも深刻な打撃を受けているそうです。
●運転代行業 木村祐介さん
「運転代行の仕事は飲食店・居酒屋が動いて我々の仕事になっているので、飲食店・居酒屋が動かないなければ収入は0ですよね、仕事がずっとできていない状態なので。」
木村さんが拠点を構える菊川市では先月18日にまん延防止措置が適用。
飲食店でアルコールの提供が制限されたことにより、運転代行を利用する人は激減したといいます。
1日最大10万円前後あった売り上げは、この1ヵ月ゼロの状態が続いているそうです。
県は現在、緊急事態宣言に伴う休業要請や時短要請に従った飲食店に対し、1日あたり4万円から10万円の協力金を出しています。
飲食店などの利用制限により、2次的影響を受ける木村さんのような個人事業主を対象にした国や県の支援金制度はあるものの、上限は10万円で十分な額ではありません。
●運転代行業 木村祐介さん
「やはりこのままでは他の他の業者もそうだと思うが、廃業とか縮小をせざるを得ない状態だと思うので、我々にも協力金を出していただきたい。」
菊川市に陳情書を提出
こうした中、木村さんは補償を求めるため、隣接する磐田市や袋井市など、17の同業者から署名を集め、きのう陳情書とともに菊川市に提出しました。
●運転代行業 木村祐介さん(市長との会話)
「やはり(売り上げが)ゼロになってしまう企業ってなかなかないと思う。飲食店と関わっていて本当に売り上げがゼロになってしまう。なかなかしんどいところでありますので…」
●菊川市 長谷川市長
「県・国の制度プラスのところで応援させていただきたい。皆さんが一緒にお酒を飲める状況になるといいなと思う」
およそ10分間、菊川市の長谷川(はせがわ)市長、市議会議長と面会し、現在の状況とともに、補償について話し合いが行われました。
面会後、長谷川市長は…
●菊川市 長谷川市長
「この代行(を利用する)方々は、ほぼ飲食店を利用した方が全体の99%くらいと言っていたので、やはり苦労しているのだなと。その中で市も独自にプラスで支援できるような制度を9月議会の中で」
長谷川市長は開会中の9月議会に、運転代行業者など個人事業主に追加の支援金を出す議案を提出する方針を示しました。
●運転代行業 木村祐介さん
どうですかね、難しいとこはあると思うけど、飲食店と同等くらいの給付金を出していただけたらと思う。
木村さんらは3日にも、県に対して同様の陳情書を提出。
今後の動向に期待を寄せています。
●運転代行業 木村祐介さん
「やっぱりなくてはならない仕事だと思うので、期待はしたいところ。」
Qこのように困っている状況伝え続けていきたい?
「もちろん。伝えていかなければならないと思う。」