「まん延防止措置」で観光業界は「悲鳴」 書き入れ時だが…「これで2年目、打つ手がない」

 週末のお盆を前に、ふるさとへの帰省が始まっていますが、まん延防止措置では県境をまたぐ移動の自粛が求められています。

静岡駅では市の職員が感染対策を呼びかけ

 そんな中、JR静岡駅では11日も静岡市の職員が、新幹線の改札前で駅の利用客への検温やマスクの無料配布を行っていました。

画像: 静岡駅では市の職員が感染対策を呼びかけ

静岡から栃木に帰省 20代女性
Q.ちょっと悩んだ部分はありますか?

A.「そうですね、あります。(実家に)コロナがあるからどうしようかと話をしたんですけど、まあ、ちゃんと対策をして帰っておいでって」

Q.政府から『移動の場合は検査をして』という呼びかけがあったが

A.「知らないです。(検査には)時間がそんなに取れないというのと、あとお金がかかるので」

神奈川から静岡に帰省
「PCR検査を受けて陰性だったので、みんなで来ました。ずっと自粛して会ってなかったので、今回はおばあちゃん、おじいちゃんも接種を受けて、みんな大丈夫という状態を確認できたので、今回数日だけ泊まりに来ました」

愛知から静岡へ 10代男子学生
「きょうは愛知の豊田市から来ました。自動車学校に入学するために。2週間滞在する予定です。コロナがはやっているので怖いですけど(免許を)取っちゃえばそれで済むのでそれで来ました」

Q.どうしても移動する場合は検査をしてから来てという話もあったが

A.「初めて知りましたね ニュースあんまり見ないので。(検査は)やれる機会があればやろうと考えています」

 帰省や旅行の自粛が求められ、11日の東海道新幹線の乗車率は10%から20%程度でした。

観光業界は「悲鳴」

 まん延防止措置の適用には観光業界も悲鳴をあげています。こちらは静岡市葵区にある旅行会社。例年であれば夏休みは書き入れ時ですが…。

旅行会社
「全国各地に帰省でJRのチケットや航空券の手配などしていたのですが、今年に関しては例年帰省で使ってもらっていたお客様の申し込みが全くないような状況」

画像1: 観光業界は「悲鳴」

 まん延防止措置が出てから、夏休みの個人旅行は軒並みキャンセルになったといいます。さらに県内のバスツアーも…。

旅行会社
「私どもで募集しているバスツアーは、静岡県内のものを3本ほど計画していたんですが、全て中止とさせていただきました。これでもう2年目なので、去年の8月はまだGoToトラベルがあったものですからそれなりに売り上げはあったのですが、正直言っていまは打つ手はない。旅行に関しては」

画像2: 観光業界は「悲鳴」

 県内旅行の費用を割引く県の政策「しずおか元気旅」の中止も打撃となっています。一方で、旅行気分を味わいたい人が多いのか、店頭で販売している全国各地のお土産品や桃やサクランボ、ブドウなどの注文販売は好調だといいます。

旅行会社
「バスツアーが行けない農園も苦しい状態が続いていますので、少しでもお手伝いをさせていただいて、うちの方にも売り上げという形でプラスになればと思っています」