【第9波】静岡県「感染拡大警報」発表…1日推計2100人感染 医師「コロナは収まったわけではない」
5類引き下げ後 初の警報発令
静岡県は4日、独自に定めている基準の中で最も深刻な「感染拡大警報」を発表。5月に新型コロナが5類に引き下げられてから初の警報発令となりました。そして…。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「第9波もここから急に増えてくるという可能性はある」
県感染症管理センターの後藤センター長は「第9波」という言葉で危機感をあらわにしました。
5月上旬から増加傾向…前週の1.2倍
静岡県が4日発表した資料によると、1週間の定点医療機関あたりの感染者数は5月上旬頃から徐々に増加し、現在は16.92人と、前の週と比べて2.7人増加し、およそ1.2倍に。(前週14.19人)
1日あたりの県全体の感染者はおよそ2100人と推計され、前の週からおよそ300人増えています。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:「高齢の方や持病がある方がいらっしゃるところでは、周りの皆さんのマスクの着用と、換気をお願いしたいと思います。ご自身につきましては、まだの方はワクチン接種の検討をお願いししたいと思います。ご自身を守るためにマスクの着用をお願いしたいと思います」
病院協会会長「瀬戸際になることは十分に考えられる」
急速に感染が広がるなかで、医療現場はいまどうなっているのでしょうか。県病院協会の毛利博会長は…。
静岡県病院協会 毛利博会長:「今、だんだん感染者の増加に伴って、まだ重症までは出ていないが、中等症の患者がちらほらところ出てきてるというのが現状。だんだんコロナの患者が増えてきて、中等症・重症が増えてくれば、医療崩壊等はないと思うが、非常に瀬戸際になったりするということは十分に考えられる」
「感染力は強い」
感染拡大によってすでに影響が出つつある医療現場。毛利会長によると、現在広がっている新型コロナには、こんな特徴があると言います。
静岡県病院協会 毛利博会長:「今のコロナの特徴は、免疫を回避する力があって、ワクチンを打って(体に)抗体があっても、それを回避する能力が強いので、だからそういう意味で感染力が強い。ただ今までよりは、入院をするとか、そういったことについてはだいたい30%ぐらい少ないという話がされているので、比較的感染力が強いけども、それほど強い重症化は起きないだろうと」
「ワクチン接種を」
また、接種したワクチンについても半年ほどで効果が薄れてしまうため、予防したり重症化を防ぐには定期的に接種を続けていく必要があると言います。
新型コロナが5類になって初めて迎える夏。毛利会長は今年の夏こそ気をつけて欲しいと話します。
静岡県病院協会 毛利博会長:「こういう風なフリップを作ったが、増えてる理由というのはここに書いている人流の増加。それからマスクをしなくなった。特にこのお盆、当然、人流がもっと激しくなるので、そういった時に一気に感染爆発が起きる可能性というのは否定はできない。コロナがおさまったわけじゃないので、これからもワクチン接種を積極的に受けていただきたい」