元市長の再審請求受け三者協議 高校の調査書改ざんめぐる贈収賄事件 静岡・旧天竜市
15年前の事件が再び動き出します。静岡県旧天竜市の高校で起きた生徒の調査書の改ざんをめぐる贈収賄事件で、元天竜市長の裁判のやり直しをするかどうかを決める審理が始まりました。
3月16日午前午前、裁判所と弁護側、検察による三者協議が地裁浜松支部で始まりました。
旧天竜市の元市長は2006年、旧天竜林業高校に通っていた孫の調査書を、大学の推薦入試で有利に働くよう改ざんしてもらう見返りに、当時の校長に現金あわせて20万円を渡したとして、罰金70万円の有罪判決を受けました。
元市長は取り調べで一旦は自白していましたが、2020年10月「現金を渡したとする供述はうそだった」として、裁判のやり直しを求めて再審請求を行いました。
この日の三者協議では、弁護側は検察に対し取り調べの映像や音声などの開示を求め、元市長が自白にいたった経緯を再度審理する必要があると主張したということです。
杉尾健太郎弁護士:「元市長の自白だけが有罪の決め手になっているので、録音録画を精査することによって取り調べの状況がわかれば、よりこちらの主張を裏付けられる」
6月で89歳になる元市長。弁護側は残された時間は多くないとして、早期の審理終結を訴えています。
杉尾健太郎弁護士:「元市長にとって1年というのはすごい貴重なので、なるべく早く進めていただきたい。早くしてくれないと自分が法廷に行って元気にしゃべられるか、日々不安になっているようなので」
次の三者協議は5月17日に行われます。