先輩パパのアドバイスが好評 「父子手帳」で男性の育休取得を推進 静岡県
パパママ教室で配られたのは…
赤ちゃんの人形を抱っこしたりおむつを履かせたりする男性たち。
3月15日、藤枝市で行われていたのは月に一度開催される「パパママ教室」です。
藤枝市健康推進課 田島麻里子さん:「(男性の参加率が)年々上がっている感じ。今年度はコロナ禍ということもあって、お父さんたち休みを取ってくださったりして8~9割はパパと一緒に参加してくださっています」
そこで配られたのが・・・母子手帳ならぬ「父子手帳」です。男性の育児休業取得を推進しようと県が初めて制作。1月から県内の各市町で配布を始めました。
テーマは「シェアしてシアワセ」
静岡県こども未来課少子化対策班
大石穂主任:「シェアしてシアワセというのをテーマにしていて、各
ページお父さんとお母さんそれぞれがメッセージ、気持ちをシェアする欄を作っているのが一番の特徴。静岡県らしさということで、地元のお父さんたちの生の声を入れるために、アンケートを使ってお父さんたちの声やアドバイスを盛り込んでいる」
父子手帳には先輩パパが育休の取得を職場に相談した時期や、その時の上司の反応なども詳しく書かれています。
Q「育休の取得についていつ頃会社に相談しましたか?」
男性「妻の妊娠初期のつわりがひどい時期から上司に相談しました」
Q「育休をとって良かったことは?」
男性「妻の負担を少しでも軽減し子どもの成長を間近で感じられたことです」
先輩パパの失敗談も
先輩パパの子育て失敗談も多く紹介。男性の育児に対するハードルを下げる狙いです。
公務員男性(30代):「すごく細かい説明で、何も分からない自分でも生まれる前から生まれた後もアドバイスが書かれていて、良いテキストだなと思います」
会社員男性(30代):「こういうものの存在も知らなかったので、育休なども考えていきたい」
まだまだ少ない男性の育休
ただ男性の育休の取得率は7.48%と依然として低い水準にとどまっています。※令和元年度雇用均等基本調査より
その要因は「職場が育休を取得しづらい雰囲気だったから」など職場環境によるものがほとんどです。育児に前向きな男性でさえ、育休取得は難易度が高いようです。
公務員男性(30代):「長期は取れないと思うが、細かく休みを取れる範囲で取らせていただければと思っている」
会社員男性(30代):「もし会社が許すんだったら、1カ月くらい取りたいがそこは相談。長いこと休んだら仕事の引継ぎなども必要になってくるので、そこらへんを今の段階から調整できれば何とかなるのかなとか」
会社員男性の妻:「そっち(夫)の職場がどうかわからないので、取れるなら取ってくれた方がいいとは思っているが、どうしても仕事との兼ね合いになるのかなと思っている」
「まずは自分ごととして」
厚生労働省は男性の育児休業を推進するため、企業側に労働者の育休取得の意向確認を行うことを2022年4月から法律で義務化します。
県こども未来課少子化対策班
大石穂主任:「まずは育児家事を自分ごととして捉えてもらうのが第一歩かなと思います。そのうえでお休みをとって、家事育児を積極的にお母さんと協力してやっていくお父さんが増えてくれたら良い」