「人を殺したい」フランス外国人部隊入隊を望み2度の渡仏 「兄に入隊を邪魔された」と逆恨みからの犯行か 兄は「強く反対したことはない」 祖父母ら3人殺人事件公判
静岡県菊川市で2024年、祖父母ら3人を殺害した罪に問われている男の裁判で、被告に逆恨みされたとする兄の供述調書が5日、静岡地裁浜松支部の法廷で読み上げられました。
起訴状などによりますと、被告(29)は2024年7月、菊川市の住宅で祖父ら家族3人の首や胸などを刃渡りおよそ11センチのナイフで複数回刺し、殺害した罪などに問われています。
5日の初公判で起訴内容を認めた被告。被告は自衛隊を退職した後、人を殺害したいとフランス外国人部隊への入隊を望み、フランスに2回渡りましたが入隊はせず帰国。2回目の渡航で、兄が帰国に賛成し入隊を邪魔されたと逆恨みし、兄に一方的な恨みを抱いたことが犯行の動機として明らかになりました。
5日に開かれた裁判では、兄の供述調書が検察官によって読み上げられ、逆恨みされた詳しい経緯が明かされました。
被告の兄は、被告が自衛隊を退職した後、就職の手伝いや週末に一緒に出かけるなど同居しながら生活の面倒をみている時期がありました。被告が2回目にフランスに渡った際、「やっぱり戻りたい」とメッセージがあったため、兄は「だったら戻って来れば良いんじゃない」と返答し、強い言葉で反対することはなかったといいます。
帰国後も被告と同居していたところ、突然「なんでフランスから戻した?」「俺を苦しめたかったのか」「2度と俺と関わるな」などと被告から一方的に絶縁宣言を告げるショートメッセージが送られてきました。
それから兄と被告は疎遠に。
被告は亡くなった父の相続が思うように進まないことでも兄への憎悪を深め、犯行に至りました。弟の被告を見捨てることは無かった兄。「極めて危険で償い切れない」「死刑か無期懲役にされるべき」と処罰感情を露わにしました。
一方弁護側は、母が被告に充てた手紙を代読しました。
「3人分の代わりに生きてもらいます」「あなたが死を選ぶのは簡単。自分だけ楽になるのは許しません」「死に逃げるなと3人も言っていると思います」と母の心情が明かされました。
判決は12月4日に言い渡されます。