袴田事件「血液を1年以上みそ漬けにすると赤みは消える」 弁護団が東京高裁に鑑定書提出 争点は「5点の衣類」血痕の色
去年12月に東京高裁に審理が差し戻されたいわゆる袴田事件で、弁護団は血痕を長期間みそ漬けにすると赤みが消えることを科学的に裏付ける鑑定書を提出しました。
犯行時に袴田さんが着用していたとされる「5点の衣類」についた血痕の色をめぐり弁護団は、これまで長期間みそに漬けると赤みが残らないと主張してきました。
これに対し最高裁は、赤みが消えることの専門的な知見を調査するよう求めていました。
先ほど、弁護団は県庁で会見を開き、血液をみそに長期間漬けると赤血球が壊れてヘモグロビンが酸化し、赤みが徐々に消え褐色に変わるという科学的な知見を専門家から得て、血液を1年以上みそに漬けると赤みは残らないと結論付けた鑑定書を提出した、と発表しました。
「5点の衣類」は、事件の1年2カ月後に血液の赤みが残った状態で発見されたため、袴田さん以外の第三者が隠した可能性を指摘しています。
小川秀世弁護士:「最高裁の要請に満点の回答をした。再審を決定付ける証拠になり得ると考えているところです」
※意見書と鑑定書は11月1日に東京高裁に提出済み