「袴田事件」三者協議の審理が終結 来年春に東京高裁の判断が

「袴田事件」の三者協議での審理が終結し、弁護団が最終意見書の内容について、陳述を行いました。

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袴田事件」三者協議の審理が終結 来年春に東京高裁の判断が

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 1966年、静岡県の旧清水市でみそ会社専務一家4人が殺害された事件で、死刑が確定していた袴田巌さん(86)が裁判をやり直す「再審」を求めています。
 弁護団と検察は三者協議の審理を経て最終意見書を提出し、5日弁護団が意見陳述を行いました。

 争点となっているのは、事件から1年2カ月後にみそ樽から見つかった赤みが残っていたとされる衣類に着いた血痕の色です。

 検察は意見書で、「血液量の多いサンプルの一部に赤みが観察された」としていますが、弁護団は、改めて検察側が行った実験結果で「ほぼ黒色化して赤みが消失した」として証拠はねつ造されたものである可能性が高いと主張し、再審開始を訴えました。

 法廷では、姉のひで子さんも陳述したほか、午前には、巌さんが15分にわたり3人の裁判官と面談をし、死刑の廃止を訴えたということです。

ひで子さん:
「(裁判長は)ものすごく優しく巌に接してくれた。それが大変うれしく思いました」

 東京高裁は、再審をするかどうか来年3月末までに決定するとしています。