【こども園で何が…】園関係者が証言「園長が手を出してた」 パワハラでやめる保育士も多かった 浜松市

 不適切な保育が判明した浜松市の認定こども園で17日、臨時の保護者説明会が開かれました。園内で何が起きていたのか。園の関係者が静岡朝日テレビの取材に答えました。

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【こども園で何が…】園関係者が証言「園長が手を出してた」 パワハラでやめる保育士も多かった 浜松市

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臨時の保護者説明会

林輝彦アナウンサー(17日):「午後7時前です。先ほど、あちらの建物の1階のあの部屋で保護者説明会が始まりました。きょうは理事長、園長、顧問弁護士がこちらの園に子どもを通わせるおよそ80人の保護者に対して説明を行うということです」

画像1: 臨時の保護者説明会

 17日、浜松市中区の認定こども園「れんげこども園」で、臨時の保護者説明会が開かれました。理事長や園長が保育士の配置基準を満たしていなかったことや、保育士による園児への不適切行為について説明し、謝罪したということです。

 「保育士の配置」については慢性的な保育士不足が数年続いて、保育士が休みを取った際などに基準を下回ることがあったと説明。

画像2: 臨時の保護者説明会

 また、「不適切保育」については、園長自身が「他の園児の髪の毛をつかんでいた」「園児の手の甲をたたく」など不適切な行為をしていたことが説明されたということです。

市が「改善勧告」

 浜松市は1月20日、園の運営法人に改善勧告を出しました。浜松市内の保育施設に改善勧告が出されるのは今回が初めてです。

画像: 市が「改善勧告」

浜松市幼児教育・保育課 松下直樹課長:「(保育士の)配置基準を満たしていないことは、子どもに安全な保育環境を提供できない。不適切な保育が行われた事案については、子どもに安全な施設であるために、けがを発生させかねない大変危険なことだと思っている」

 保護者説明会の終了後、園長は園側の見解を記した資料を報道陣に配ると、足早に立ち去りました。

 園長はこれらの責任を取り、5月末に退職する意向を示しているということです。

園の関係者が証言「園長のパワハラがとても多い」

 いったい園内で何が起きていたのか。静岡朝日テレビの取材に対して、園の関係者からこんな証言が…。

園の関係者:「ほとんどの先生が園長が手を出すところを見ています。子どもたちのおなかが突き出るほどおしりを叩くだとか、頭を叩く、腕を叩く、げんこつをする、スマートフォンで頭を叩く、飲み物の入ったペットボトルで頭を叩くなど、音が出るほど、私たちは本当に日常的に見ていました」

画像1: 園の関係者が証言「園長のパワハラがとても多い」

 浜松市には複数の保育士から園長のパワハラに関する相談が寄せられています。

園の関係者:「園長によるパワハラがとても多くて、途中退職する人がとても多かったです。態度を変えるだとか、顔色を変えるだとか、それでもう精神的にまいってしまって、来られなくなった職員も何人かいらっしゃいました。去年で言いますと、5人、5,6人はやめています」

画像2: 園の関係者が証言「園長のパワハラがとても多い」

 また、別の園の関係者からは、エアコンを巡るこんな証言も。

園の関係者:「汗をかく機能を発達させたいからといって、猛暑日でも園長先生の許可がないとエアコンをつけさせてもらえなかったりして、子どもたちが顔が真っ赤になっちゃって、もうこれ以上続いたら危険だっていうので、勝手にエアコンは付けてたりはしたんですけれども。5月でも30度超えの日もあった時に、いやまだ5月でしょ、消してって。汗かく機能があるでしょ。みたいな。育たないでしょ、って怒られたことはあります」