ドライバー『ブレーキが利かない』…「フェード現象」か 小山町で観光バスが横転し乗客1人死亡28人重軽傷【重大ニュース静岡2022】

白木愛奈アナウンサー(10月13日 静岡県小山町):「道路に大きなバスが横倒しになっているのが確認できます。また運転席部分の窓ガラスが大きく割れ、車体も破損している」

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画像1: ドライバー『ブレーキが利かない』…「フェード現象」か 小山町で観光バスが横転し乗客1人死亡28人重軽傷【重大ニュース静岡2022】

10月13日、小山町須走の県道「ふじあざみライン」で、乗客ら36人を乗せた観光バスが横転。74歳の乗客の女性1人が死亡、28人が重軽傷を負いました。埼玉県を出発し、富士山5合目などを回るツアー中に起きた事故。「全国旅行支援」の対象になっていました。

画像2: ドライバー『ブレーキが利かない』…「フェード現象」か 小山町で観光バスが横転し乗客1人死亡28人重軽傷【重大ニュース静岡2022】

クラブツーリズム 酒井博社長:「この度は当社が企画した旅行中にバスの横転事故が発生し、お客様のお1人がお亡くなりになり、深くお詫びを申し上げます」

 ツアーに参加した34人のうち、70代が15人と最も多く、平日にも関わらず定員の85%が埋まる盛況ぶりでした。

フットブレーキの使い過ぎた「フェード現象」が原因か

 観光バスは午前7時半に埼玉県を出発。10時40分ごろに富士山須走口5合目に到着し、散策を楽しむところまでは順調でした。しかし、次の目的地の沼津市に向かう途中、山道を10分ほど下ったところで事故は起きました。

クラブツーリズム 酒井博社長:「添乗員が、ドライバーが『ブレーキが利かない』と言っていたと」

 警察によりますと、事故の原因はフットブレーキの使い過ぎでブレーキが利きにくくなる「フェード現象」と考えられていて、事故当時、バスは制限速度の3倍にあたる時速およそ90キロでのり面に乗り上げ横転したとみられています。

 警察がバス会社から押収したドライブレコーダーには、走行速度が表示され、衝突時に デジタルタコグラフに記録されていた速度とほぼ一致していたことから明らかになりました。

運転手「道路を走るのと同じ感覚でフットブレーキを使いすぎた」

 バスを運転していた男性(26)は、過失運転致死の疑いで送検され、処分保留のまま釈放。12月6日、警察が乗客らのけがの状態を確認できたことなどから容疑を過失運転致死傷に切り替え捜査を続けています。

画像: 運転手「道路を走るのと同じ感覚でフットブレーキを使いすぎた」

 事故の2週間後に実施された実況見分では、手向けられた花に深々と頭を下げた運転手。捜査関係者によりますと、男性は警察の調べに対し、「普段、道路を走るのと同じ感覚でフットブレーキを使いすぎてしまった」と話し、容疑を認めているということです。