静岡県が公表 県内の不適切な盛り土は28市町に163カ所 富士山麓に多いことが明らかに
静岡県盛土対策課 望月満課長:
「県内35市町のうち28の市町に不適切盛り土が確認されている。特に富士山麓周辺に多いと」
公表されたのは是正措置が必要な県内163カ所の不適切な盛り土です。
非常時における警戒態勢や避難体制の構築に役立て、今後の不適切な盛り土の拡大防止や新たな造成行為の抑止につなげる目的で市区町名や地番、対応状況などが公表されました。
163件のうち、熱海市の土石流災害を受けて県が実施した総点検で把握したものが153件、盛り土110番などで把握したものが10件です。
そのうち富士市が25カ所と最も多く、次いで富士宮市が21カ所、沼津市で20カ所など県東部が多くを占めています。
その理由は・・・。
富士市 土地埋立対策室増田圭佑主査:
「富士市をはじめとして、富士山周辺の市町におきましては、神奈川県、首都圏からの土砂が運び込まれていると言われています。その理由としまして、国道の246号線、469号線といった交通のアクセスの良さが考えられます。また周辺道路においては、住宅地が少ないという傾向もありますので、富士山周辺の市町が狙われてしまったと思われます」
県によりますと、直ちに盛り土が崩落し、人的・物的被害が及ぶような場所は確認されていないということです。
和田佳代子記者:
「富士市にあるこちらの盛り土は現在是正工事中です。重機がここを通って上では、盛り土撤去に向けての安全対策が行われています」
県は今後、半年に一度程度不適切盛り土の是正状況の調査を行い、盛り土の是正が完了すれば公表から外し、新たに把握したものがあれば掲載する方針です。
県盛土対策課 望月満課長:
「盛り土の鉄則は早期発見、早期治療が大原則となる。盛り土の変化や 不審車両が新たに盛り土をするというのを見かけたら盛り土110番に連絡いただきたい」