「誰が何本持っているの?」把握難しく 4人殺傷事件きっかけにクロスボウの所持が許可制に 警察が回収進めるも… 静岡県

 引き金をひいて矢を発射するクロスボウの所持が許可制となりました。不法所持を減らすため、静岡県警は無償での回収を進めていますが、課題も見えてきました。

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「誰が何本持っているの?」把握難しく 4人殺傷事件きっかけにクロスボウの所持が許可制に 警察が回収進めるも… 静岡県

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フライパンやヘルメットも貫通

久須美舞記者:「こちらが警察署に持ち込まれたクロスボウの一部です。片手で持てる比較的コンパクトなものから、重さが4キロを超える大きなものまでサイズは様々です」

 これは警察庁が行った実験映像です。5メートル離れたところから放たれた矢は、アルミ製のフライパンや合成樹脂で作られたヘルメットをたやすく貫通しました。高い威力のあるクロスボウですが、これまで所持する事に規制はなく、簡単に手に入れることができました。

4人殺傷事件きっかけに所持は許可制に

 しかし、おととし兵庫県内で起きたクロスボウを凶器とした4人殺傷事件などを受け、銃刀法が改正され、今月15日から所持には許可が必要となりました。所有者は猶予期間である9月14日までに、各都道府県公安委員会に許可申請か、警察に処分を依頼しなければいけません。

 また、使用はスポーツ競技や動物麻酔などに限られ、不法に所持した場合3年以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられます。

 県警は不法所持を減らすため、去年6月から無償でクロスボウの回収を行っています。2月15日までに78本を回収・処理しましたが、所有者の数や全体の流通量の把握が難しいという課題も浮かび上がりました。

静岡県警生活保安課 許可事務指導管理室 村松康純管理官:「今まで許可がなく自由に持つことが出来ましたので、正直なところ誰が何本持っているかとか、そこら辺のところが全く把握がありません。お分かりにならない点(がある方)、これからクロスボウをお持ちになりたい方、現にお持ちの方については警察署の生活安全課の方に気軽にご相談なさってください」