中学校や繁華街…火災相次ぐ 中学教師「再逮捕」…有識者「先生もストレス抱えている」 【一気にわかる今週の静岡①】
2万8000人が出願…私立高校で入学試験
受験生の「春」もすぐそこまで来ています。県内全ての私立高校で入学試験が行われました。
受験生:「家族がコロナになったり、(授業が)リモートになったりもしたが、この受験のために頑張れたと思います」
県私学協会によると、およそ2万8000人が出願。合格発表は、2月10日です。
「春が待ち遠しい」、そんな「今週の静岡 一気に分かるニュース総まとめ」、スタートです!
富士市の中学校で火災…2人がやけど、生徒ら21人が体調不良訴え
空気が乾燥した状態が、20日も続いています。静岡市では、1月16日から4日まで、1ミリ以上の雨は降っていません。そうした中…
3日、富士市の中学校で火事が発生しました。午前9時ごろ、富士市伝法の岳陽中学校で、「給食室の鍋から煙が出ている」と、給食の準備をしていた調理員から消防に通報がありました。火は、およそ40分後に消し止められましたが、女性調理師2人が腕などに軽いやけどをし、生徒16人と調理員5人が体調不良を訴えました。
梅田航平記者:「火事があった富士市の岳陽中学校です。火はおよそ3時間前に消し止められましたが、火元となった給食室は黒く焦げていて窓ガラスなどが割れています」
学校にいた生徒約740人はグラウンドに避難し、授業は取りやめになりました。富士市教育委員会によると、調理員が火を消し忘れた釜に油を入れ、その場を離れたため、火事になったということです。
繁華街で火災…現場は騒然と
繁華街での火災。現場は一時騒然となりました。先週土曜の午後9時半ごろ、静岡市葵区両替町の中華料理店の従業員から「店の中から火が出た」と消防に通報がありました。
目撃者:「燃えた煙がもくもくと上がり、けむい、のどが痛い。そんな感じ」
消防によると、当時、店は営業中でしたが、客や従業員は、避難して無事だったということです。火は約1時間後に消し止められ、ビルの1、2階部分が焼けました。
火災の原因は「手作りランタン」
手作りのランタンが原因とみられています。
原川朋華記者
「車の周りにはアウトドア用のいすや調理器具、それにランタンなどが散乱しています」
日曜の午後7時すぎ、浜松市東区の天竜川河川敷で、軽乗用車を全焼する火事がありました。警察によると、この火事で、50代の男性と60代の女性が顔などにやけどをしましたが、命に別状はありません。
警察の聞き取りに対し、男女2人は、当時キャンプをしていて
「車の中でランタンを使っていて周囲に燃え広がった」
「ランタンの燃料が漏れた」
「ランタンは手作りした」などと話しているということです。
ボンネットに夫乗せて2キロ走行…妻を殺人未遂で逮捕
20代の夫婦に何があったのでしょうか? 今週月曜の午前0時ごろ、袋井市で夫をボンネットに乗せた状態で車を2キロ走らせたとして、23歳の妻が殺人未遂の疑いで逮捕されました。逮捕されたのは、森町の会社員の女です。容疑者は、袋井市浅名で23歳の夫をボンネットに乗せたまま乗用車をおよそ2キロにわたって走らせ、殺害しようとした疑いが持たれています。
夫から連絡を受けた知人が110番通報し、駆け付けた警察官が容疑者を現行犯逮捕しました。夫にケガはありませんでした。
警察によると、容疑者は袋井市内のコンビニで夫と鉢合わせして、何らかのトラブルになったということです。容疑者が容疑を認めているかどうかは、明らかにしていません。
男子大学生の部屋のベランダに侵入か…中学校教師の男再逮捕
月曜、男子大学生が住むアパートに侵入したとして、中学校教師の男が再逮捕されました。再逮捕されたのは、浜松市の中学校教師の男、38歳で、2020年10月、県西部地区の男子大学生が住むアパートのベランダに侵入した疑いが持たれています。
男は1月10日、17歳の男子高校生にみだらな行為をした疑いで逮捕されましたが、検察は、今週月曜、処分保留で釈放していました。警察は、男が容疑を認めているかどうか、明らかにしていません。
教員の不祥事根絶に向け…
根方ゆき乃記者(2日):「教員の不祥事根絶に向けた対策の協議が行われます。急務となっているのはセクハラやわいせつ行為の根絶です」
今週木曜に行われた「県教職員コンプライアンス委員会」。弁護士や臨床心理士など外部の有識者と、県教育委員会が、教職員の不祥事根絶に向け、意見を交わしました。
県内では、先月1カ月だけで、3人の教師が逮捕されています。浜松市の中学校教師のほかに、26日には袋井市の小学校に勤務する28歳の男性教師が10代の女性に対する強制わいせつの疑いで、28日には車で人身事故を起こしたとして清水町の中学校教師がそれぞれ逮捕されています。
今年度で見ると、合わせて10人の教職員が逮捕されていて、教育行政の異常事態が続いています。
県教育委員会 教育総務課 貝瀬佳章参事(1月30日):「ちょっとこれまでにない数値であり、継続した対策では立ち行かないのではないかと強く感じている。信頼に応えられているかどうかというと、今現状は非常に厳しい状況にあると考えている」
有識者からは「ストレスを抱えている」
そうした中で行われた、コンプライアンス委員会。有識者からは…。
コンプライアンス委員 葦名ゆき弁護士:「現場の先生にとって、負担が結構重い研修が多くなってきてるんじゃないかっていうところが少し気になった。そういうことをしなくても、職場で自浄作用のあるような、それこそ皆さんが忌憚なく意見交換を各学校でできて、未然にその不祥事の芽を摘めるような環境を作っていくっていうところがすごく大事になってくるんじゃないかと」
コンプライアンス委員 齊藤純子臨床心理士:「先生方も、とてもストレスを抱えているかなと。一緒に飲みに行ったり、食べに行ったりできないということで、とてもイライラしているという状態が多かった。職員室がムスッとしているような感じではやはりうまくいかない。なので職員室の中ですごく会話を増やそうという流れがあり、それはとてもいい取り組みだと考えている」
県教委は、わいせつ・セクハラ防止対策に重点的に取り組むと強調した上で、子どもへのわいせつ行為のきっかけになるSNS使用などのルールについて、教員への研修だけでなく、児童・生徒や保護者への周知徹底を強化するとしました。