缶詰に虫が混入…1億3000万円の支払い命じられた下請け業者が控訴 社長「下請け全体に影響を及ぼす問題」
缶詰の中にゴキブリとみられる虫が混入していたとして、下請け業者に損害賠償が命じられた裁判で、被告の会社は会見で謝罪し、控訴したことを明らかにしました。
興津食品 池上浩司社長:
「ご迷惑をおかけしたことを、この場をおかりしてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
2016年、静岡市のはごろもフーズが販売したツナ缶1個に、ゴキブリとみられる虫が混入していました。
はごろもフーズは、下請け業者の「興津食品」が製造する際に混入したと主張し、一連の報道でブランドイメージが損なわれ、売り上げが減少したなどとして、興津食品に対し、およそ8億9700万円の損害賠償を求めていました。
8日の判決で静岡地裁は、興津食品に1億3000万円余りの支払いを命じました。
この判決を受け興津食品は「偶発的な食品事故の賠償責任をどこまで負うべきなのか問いたい」として17日午前、東京高裁に控訴しました。
興津食品 池上浩司社長:
「この問題は弊社だけ、食品業だけに関わらず、大企業から発注を受けている下請け全体に影響を及ぼす問題だと私は考えています」
はごろもフーズは取材に対して、「今の時点でのお答えは控えさせていただく」とコメントしています。