16軒を焼いた火事 89歳の男を自宅に火をつけた疑いで逮捕 容疑を認めている男とは… 浜松市天竜区

5日浜松市天竜区で住宅など16軒を焼いた火事で、警察は89歳の男を 自宅に火を付けた疑いで逮捕しました。男は容疑を認めているということです。

 5日、浜松市天竜区水窪町で火事があり、住宅など16軒が焼けました。

和田佳代子記者:
「浜松市天竜区水窪町の集落です。住宅が密集していますが、あちらの一角だけなくなっているのが、火事が起きた現場です。
燃えて黒くなった柱などが見えます。現在、警察と消防が実況見分を行い、出火原因を調べています」

 火事が起きたのは、5日の午前11時ごろ。

 現場は、新東名高速浜松浜北インターから、北におよそ50キロ。

 愛知県や長野県との県境に近い、山あいの住宅密集地です。

 消防や警察には、付近の住民などから、多くの通報が寄せられたと言います。

 119番通報をした住民は…。

自宅の離れが焼けた住民:
「もうほんの数分ですよ。119番通報して帰ってくる、ほんの2、3分の間にもう私の離れに移ってきた。木造のお宅が多かったというのもあるだろうし、風もあったということで、かなり火の回りは早かったですね」

近隣住民:「向こうの全焼した人も、物を出すにも、1回だけちょっと出したらもう行けなくて、出せなかったって言っていたから」

 火は、およそ7時間後に消し止められ、

 住宅12軒、倉庫4軒の、合わせて16軒が焼けました。

浜松市天竜区水窪町

逮捕された容疑者とは

 この火事で、警察は、火元となった家に住む無職の男(89)を非現住建造物等放火の疑いで逮捕しました。

容疑者はどんな人物なのでしょうか。

容疑者を知る人:
「ちょっと危ないかなっていう耳も遠いし。ちょっとやっぱりみんな心配してましたね。近所でも。」

容疑者を知る人:
「それで奥様が娘さんの方に行っちゃったんですね。それでひとりになったんだけど、もうみんな周りの人がちょっとおかしかったので、{火を出さなきゃいいな」言ってたところでした」

 近隣住民の多くが「何かが起きるかもしれない」と心配していたそうです。

 また近所の人の話によると容疑者には妻と県外に住む2人の娘がいました。

 数カ月前に妻が家を出ていき、容疑者は水窪で1人で暮らしていたといいます。

容疑者を知る人:
「昨日まで道を歩いてて、誰かが、「俺は今から焼身自殺をやる」とかなんとかと言って、言っていたらしいです、それで間もなく火が」

 警察などによると、避難してきた容疑者の首には縄がついていたといいます。

 また、近隣住民らは、油をまいたと話しているのを聞いたということです。

 さらに、警察官の聞き取りに対し、容疑者は「俺が障子紙にマッチで火をつけて燃やしたんだ」と話をしていたということで、自殺を図った可能性もあります。

 警察の取り調べに対し容疑を認めているという容疑者。

 警察が詳しい動機を調べています。

浜松市天竜区水窪町