なぜ狭い道路にゴミ集積所が…ネット設置中にひき逃げされ母子死亡 静岡・沼津市

 静岡県沼津市の県道で、親子2人がひき逃げされ死亡した事件で、当時親子はしゃがんで現場付近を掃除していたと見られることがわかりました。警察は検問などを行い、犯人の行方を追っています。

60cmほどの歩道に設置

 15日午前5時45分ごろ、沼津市松長の道路脇で近くに住む会社員(33)と母親(59)が倒れているのが見つかりました。2人はそれぞれ胸や頭を強く打っていて、搬送先の病院で死亡が確認されました。警察は現場の状況などから、ひき逃げ事件とみて捜査しています。

白鳥衛記者(16日):「親子2人が亡くなった現場。近所の方によると2人はきのうゴミ出しの当番で、発見された時間帯はゴミ出しの用のネットを設置していたとみられる。またゴミはこちらの塀に沿って置かれるが、歩道は60cmほどで、人1人がやっと通れる狭さ」

 親子が住んでいる地域では、当番が午前6時までにゴミ出し用のネットを設置する決まりがあるといいます。

白鳥衛記者

 18日、同じ道路沿いでゴミ当番だったという方に話を聞くことができました。

ゴミ出しの当番をした人:「やっぱり歩道がこれだけしかないので、この道路上に(収集場を)設定する地区は危ないと思うスレスレなんで車と」

 現場は住民から狭い上に、交通量の多い危ない場所として知られていました。

 捜査関係者によりますと、2人は当時しゃがんで掃除をしていたとみられるということです。

ゴミ出しの当番をした人

沼津市の担当者は

 なぜ、路側帯にゴミ集積場が設置されているのか。沼津市の担当者は─

沼津市生活環境部クリーンセンター収集課 森剛彦課長:「世帯数集積場所の申請は、主に自治会になるが、いわゆる幅員の狭い道路が多くございまして、収集車両が通行できる。また、行き止まりでも回転できるような、そのような場所が確保できるところが非常に少ない」

沼津市生活環境部クリーンセンター収集課 森剛彦課長:「ごみの集積場所自体の位置について、安全面上、特に交通安全面上不安があるぞという場合には、私どもクリーンセンター収集課の方にお問い合わせいただきまして、設置者である自治会さんとよく相談しながら対応を検討していきたいと考えております」

森剛彦課長

 警察は、2人が発見された時間帯に現場で検問を行ったほか、目撃情報やドライブレコーダーの映像を集めるなどして調べを進めています。

同じ時間帯に現場で検問