段ボールを女子大生に見立て刺す練習…切り傷と刺し傷は49カ所 検察側が犯行状況明らかに 静岡・沼津市
起訴状などによりますと、住所不定・無職の被告は去年6月、
同じ大学に通っていた女子大生を包丁で刺して殺害したほか、殺害前の数日間、SNSで執拗にメッセージを送り、つきまとうなどしたとして、殺人やストーカー規制法違反などの罪に問われています。被告は5日の初公判で、起訴内容を認めています。
検察側の冒頭陳述
検察側の冒頭陳述によりますと、被告は大学に入学した2019年に女子大生に好意を抱き、LINEの連絡先を教えるようしつこく迫りました。女子大生が連絡先を教えると、被告はしつこく食事に誘ってきましたが、女子大生は拒絶し続けていました。すると被告は、女子大生がアルバイトをしている沼津市内のコンビニエンスストアを探し出して、女子大生の様子をうかがうなどしていました。さらに女子大生に連続してメッセージを送りつけたため、女子大生は2020年6月、LINEをブロックしました。
事前に下見や刺す練習をして犯行(検察側主張)
これに腹を立てた被告は、女子大生を逆恨みして殺害を決意、サバイバルナイフを購入、殺害現場を決めるため下見をしたり、自宅で段ボールを女子大生に見立てて包丁で刺す練習をしたりしました。
そして、犯行当日、被告はサバイバルナイフと包丁、かみそりを持って、車で帰宅してきた女子大生の腹部を数回刺し、さらに逃げる女子大生を追いかけて転倒させ、「助けて、やめて」と叫ぶ女子大生の首や腹、背中などを何回も突き刺しました。最後に女子大生の呼吸や心拍を調べて、死亡を確認したということです。被告は近所の住民からの通報で駆けつけた警察官に取り押さえられ、現行犯逮捕されました。
弁護側「未熟さによる犯行」
一方、弁護側は起訴内容を認めた上で、「被告人は事件当時20歳で恋愛経験が少なく、LINEでのやり取りを生きがいのように感じ、女子大生の気持ちを無視して固執した。未熟さによる犯行だった」と訴えました。
判決は7月13日に言い渡されます。