浜名湖高校生殺人事件 行方不明になった夜言い争う声が バイクをめぐるトラブルの情報も

浜名湖で高校生の遺体が見つかった殺人事件で現場近くに住む人が夜間に、複数人の若い男が言い争う声を聞いていた他、バイクを巡るトラブルもあったと見られています。

梅田航平記者  午前11時半ごろ:
「遺体が発見された現場では規制線が引かれ、きょうも捜査員による遺留品などの捜索が続いています。現場のすぐ近くは住宅街となっていて、近隣住民のお話では、車を止められるようなところは、現場まで続くこちらの砂利道ぐらいしかない。土日になると、釣り客や公園使用者が止めていることもあるといいます。また、現場に面しているこちらの道路ですが、この近くにスーパーがあるため、日中や夕方は交通量も多いそうですが、夜遅くになると人出はかなり減るそうです」

 9日、湖西市の浜名湖で遺体で見つかった袋井市の高校2年の少年17歳。

 13日警察は殺人事件と断定し、捜査本部を設置しました。

 死因は溺死。

 捜査関係者によると、顔や体には殴られたようなアザが複数あったといいます。

捜査関係者:
「アザは行方不明になった以降にできたもの。肺に水が入っていた。浜名湖の水かどうかはこれから調べる」

 袋井市にある少年の自宅は、遺体発見現場から直線距離で
およそ34キロ離れています。

 少年は4日午後7時ごろに自宅を出ていて、5日未明には浜松市内の友人の家にいたことが分かっています。

 自宅を出る際、少年は家族に「遊びに行く」と伝えていましたが、7日になっても帰ってこないことから家族が行方不明届を提出。

 9日、遺体で発見されました。

 捜査関係者によりますと、浜松市内の友人宅には男女がいて、このうち男性と少年の間で何らかのトラブルがあり、2人で外出した後、少年とは連絡が取れなくなったということです。

友人宅と見られるアパートの別の部屋に住む人:
「警察の人が日曜日に私に話を聞きに来て、行方不明者がこの辺で4日の夜から5日の朝までに来たんだけど知ってますか?変わったことありますか?と言われた」

梅田航平記者

言い争う声が

 遺体が発見された現場近くで取材を進めると、住民からある情報が…

遺体発見現場近くの住民 14日:
「夜だよ。9時すぎだと思う。男の子の声。何か言い争っているような。行方不明になった日が5日だというから、たぶんその日だと思う」

 少年が行方不明になった5日夜、遺体発見現場付近の住民が、男性同士が言い争うような声を聞いていました。

遺体発見現場近くの住民:  
「何か大きな声で言っているなと。普段はそんな声が聞こえない、静かなところだから。その日はワーワー若い男の子の声がしていた。姿を見ていないのでわからないけど、多分2、3人くらいだと思う。」

 住民によると、言い争っていたのは若い男性。

 時間にして5分程度の出来事だったといいます。

遺体発見現場近くの住民:
「普通はそんな大きな声でしゃべる人はいない静かなところ。騒がしい声がしたので、なんでこんな(大きな)声がするのかなと。びっくりする私も。こんな静かなところで、まさか事件が起きると思わない。」

少年は友人宅で何らかのトラブルがあったとみられていて、警察が関連性を調べています。

遺体発見現場近くの住民

自転車で通学する姿

 少年はJR袋井駅から2kmほど離れた閑静な住宅街に住んでいました。

 通信制の高校に通っていて、周辺住民は自転車で通学する姿をよく見かけたといいます。

Q:週で言うと、何回くらい見かけましたか?

被害者宅の周辺住民:
「週で半分以上は通っていった。自転車でね」

Q:最後に見かけたのはいつ?

「10日ぐらい前かな。ここを自転車で通るもんで、“元気で行けよ”“気をつけて行けよ”って言うと“はーい”って手を上げて毎日通っていった。最近見なかったので、今思うと変だとは思うが。ちゃんとした普通の子どもだなあと思って、僕にはちゃんと挨拶していったので、まさか事件に巻き込まれるとは、私も驚いていた」

 声をかけると元気にあいさつを返す、明るい良い少年だったといいます。

被害者宅の周辺住民

中学の後輩

 中学時代には、バレーボール部に所属し、持ち前の明るさで人望も厚かったそうです。

Q後輩から見て、少年はどんな人柄?

少年の後輩:
「とりあえず、元気なイメージ」

Q友達は?

「多かった」

Qバレー部の中でもどんな存在?

「中心的な人でした」

 多く聞かれたのは「明るく元気なイメージ」。

 交友関係も広かったとみられています。

中学の後輩

4日に会った友人

 少年が自宅を出たとされる4日、少年に会ったという友人に話を聞くことが出来ました

Q:少年に会ったのはいつ?

少年の友人
「4日の夜。友達と遊んでいた時。僕は他の友達と遊んでいてたまたま会った」

Q:少年は何人ぐらいでいた?

「少年ともう一人の友達で」

Q:それ以降、友達の家には行っていない?

「行っていない」

Q:一緒にいた友達は男の子?女の子?

「男の子」

Q:会った時、特に変わった様子は?

「いつも通り」

Q:4日の何時ごろ?

「午後7時ぐらい」

Q:ニュースを聞いた時はどんな思い?

「ショックでした」

Q:友人宅に遊びに行ったということで、よく集まっている感じ?

「そうですね」

Q:事件に巻き込まれるようなイメージは?

「変なトラブルを起こすような人ではない」

 少年と会った4日の夜7時の時点では、いつもと変わらぬ様子だったということですが、他の知り合いからは気になる話を聞いたといいます

少年の友人
「バイクをめぐってトラブルがあったとは聞いた」

Q:友人宅に集まった交友関係の人?

「たまたま知り合った同い年ぐらいの友達だと思う」

「ニュースに出る前から何となく聞いていた。誘拐されたんじゃないかと話は出ていて」

Q:誰も居場所を知らない?

「連絡つかなくなって3日後ぐらい、親が捜索願を出すちょっと前からみんな探し出して、インスタグラムとかでみんな探し合って、連絡取れる人いますかって」

 警察は友人から話を聞くなどして慎重に調べを進めるとともに、事件に関する情報提供を呼び掛けています。

 情報提供先:湖西警察署 053‐574‐ 0110

4日に会った友人