「袴田事件」 5点の衣類のみそ漬け実験 東京高裁の裁判官が立ち会う
「袴田事件」の再審請求審で証拠となる衣類に関する検察側のみそ漬け実験に、東京高裁の裁判官が立ち会いました。
1日午後、東京高裁の裁判官が実験の立ち合いのため静岡地検を訪れました。関係者によりますと、地検が1年2カ月の間みそ漬けした血の付いた衣類をみそから取り出し、色の変化を確認したということです。
1966年旧清水市でみそ会社の専務一家4人が殺害された事件で、当時30歳の従業員
袴田巌さんが逮捕され死刑が確定しました。
その根拠となったのが事件から1年2カ月後にみそタンクで見つかった「5点の衣類」と呼ばれる血まみれの衣類で、袴田さんが犯行時に着ていたと認定されました。
弁護団は去年、東京高裁で「衣類を長期間みそに漬けると血液の赤みが残らない」とする報告書を提出。
一方、検察側も実験を行い「5カ月みそ漬けにした血痕に顕著な赤みが観察できた」などと主張していました。
弁護団は近く会議を開き今後の対応について協議するということです。