市の土地を有料駐車場として貸し出していたとして地元の市議会議員が訴えられている裁判が結審 和解は「内容を見て検討する」静岡・沼津市
静岡県沼津市の土地を有料駐車場として貸し出していたとして地元の市議会議員が訴えられている裁判が結審し7月に和解の期日が設けられました。
裁判は山下富美子沼津市議が、自宅に隣接する市の土地を駐車場として有料で貸し出していたとして、沼津市が得た利益などおよそ200万円の返還を求めているものです。
山下市議は「土地は父が市の橋の拡幅工事で土地を譲渡した際に代替地として取得したもの」などと主張。
その上で、自宅で見つかった金額が書かれた「確約書」をもとに売買契約が成立しているが、市が登記を怠ったなどとして、所有権の移転や損害賠償を求め市を訴え返しています。
21日の裁判では証人尋問が行われ、原告側の証人として、当時領地買収に関わった市の職員が証言台に立ち、「確約書は契約書とは違い、売買契約はなかった」と証言しました。
また「不法に占拠している」と匿名の投書を受け、山下市議と駐車場付近で話したという別の市議は、山下市議が「官地があるらしい」などと差し示し、市の土地と認識していたと証言しました。
山下市議への尋問も行われ、改めて「土地は自分のもの」と主張。
「市の土地と話したことはない」と証言しました。
裁判は21日に結審し、7月に和解の期日が設けられました。
裁判所が両者の意向を確認するとみられています。
和解について、山下市議側の弁護士と沼津市の頼重秀一市長はいずれも「内容を見て検討する」しています。
