台風の被害を受けた寺が高校生とコラボして御朱印作り そこには強い絆と感謝の心が 静岡市清水区

去年8月の台風で被害を受けた静岡市の寺が新たな御朱印を制作。背景にあるのは地元の高校生への“感謝”でした。
嶋田光希アナウンサー(2024年9月1日)
「清水区にある鉄舟禅寺の裏山で土砂崩れが起きています。お墓もいくつも崩れ落ちています」
2024年8月、台風10号によって大きな被害が出た鉄舟禅寺。
あれから9カ月・・・・・
鉄舟禅寺 世永天山住職
(安全に通れるようになっている?)
「クレーンを使って1つ1つ大事に墓石を移動する作業をした。奥にある墓に檀家が墓参りできるようになった」
徐々に復旧は進んでいますが、土砂の崩落を防ぐ工事を行い、新しい墓地を整備するためには、数千万円の費用がかかるといいます。
そこで、住職が思いついたのが…
嶋田光希アナウンサー
「こちらのカラフルでかわいらしい御朱印、東海の文字に野球部、サッカー部など様々な部活生のイラストが描かれています」
御朱印の販売です。
2月、清水の街をモチーフにした御朱印を1枚1500円で販売すると復旧費用にあててほしいと、これまでに500枚以上が売れました。
その第2弾として、東海大静岡翔洋とのコラボ。
その理由が・・・
「鉄舟寺を救おう!」
戦時中、東海大の前身となる航空科学専門学校の学生に
寺を寮として提供していた縁から、2024年生徒会が義援金プロジェクトで集めた、およそ220万円を寄付しました。
鉄舟禅寺 世永天山住職
「縁がまたさらに復活した。明確になった。寺から学校に何か恩返しできないかと」

この日、御朱印のデザインが初めて生徒に披露されました。
住職と生徒
「こういうデザインになるんですね。東海大静岡翔洋は部活動が盛んだということで」
東海大付属静岡翔洋高校 チア&ダンス部(高3)
(デザイン見てどうですか?)
「かわいく描いてくださってすごくうれしい」
(再現度は?)
「完璧です。」
中心となって、義援金を集めた生徒会長は…
東海大付属静岡翔洋高校 生徒会長 (高3)
「僕たちがデザインされた御朱印を買ってもらって、それが復興の一部につながると考えるととてもうれしいことだと思います。」
鉄舟禅寺 世永天山住職
「永遠に鉄舟寺と東海大の縁は強固であるものだと思う。ここでとどまるわけにはいきませんから復旧に向けて全力で復興を進めていきたい」
80年の時を超えて再びつながった強い絆は、災害を乗り越える大きな力になっています。
