台風15号により静岡・牧之原市で発生した竜巻について、気象庁は「国内最大級」のものだったと発表 吉田町では竜巻に巻き込まれた男性の死亡が確認

YouTube Video 台風15号により静岡・牧之原市で発生した竜巻について、気象庁は「国内最大級」のものだったと発表 吉田町では竜巻に巻き込まれた男性の死亡が確認
動画を再生

 台風15号により静岡県牧之原市で発生した竜巻について、気象庁は「国内最大級」のものだったと発表。吉田町では竜巻に巻き込まれた男性の死亡が確認されました。

●坂井剣一郎記者:
「竜巻の大きな被害があった細江地区から約10キロメートルほど離れた災害ゴミ置き場です。オレンジ色のチョッキをきたボランティアの方々はゴミをここまで自分の車で運んだりしています」

 牧之原市の災害ゴミ置き場では、9日も多くのボランティアがごみの分別作業にあたっていました。

●島田市から来たボランティア:
「身近な市の出来事なんで自分にとってなんとか役に立ちたいと思って」

●御前崎市から来たボランティア:
「なにができるかわからないけどなにかしたいなにかお手伝いをしたい気持ちだけできています」

 8日、停電から復旧した細江(ほそえ)地区。新しい電柱が立ち並び、少しずつ電気が使えるようになってきています。

 気象庁は、牧之原市から吉田町にかけて発生した「竜巻」について、風速がおよそ75メートルであったとの見解を発表。竜巻の強さを示す基準では、6段階のうち上から3番目に該当していて、「国内過去最大クラスだった」としています。

 県内でも経験したことのないような大規模な竜巻。先ほど吉田町は、この竜巻に巻き込まれた藤枝市の50代男性が死亡したと発表しました。男性は町内にある商業施設の駐車場で車に乗っていましたが、車両ごと横転し、頭を打っていたということです。

●坂井記者:
「静波海岸の災害ゴミ置き場です。この場所は土日の二日間にわたってごみを受け入れたということですが、海岸線に沿って300メートルほどでしょうか大量のごみがずらっと並んでいます」

 1100棟以上の住宅に被害がでた牧之原市では、静波海岸に設けられた災害ゴミ置き場が満杯に。市は、8日東名高速道路・相良牧之原インターチェンジの近くに新たな災害ゴミの仮置き場を設置しました。

●坂井記者:
「牧之原市の小学校です。発災後初めての登校日となったきょう。いつもと変わらない授業を再開したということで子供たちは日常を取り戻しつつあります」

 一方、臨時休校となっていた細江地区の小学校では、9日から授業が再開。日常が戻りつつあるものの、全校児童のおよそ2割はまだ休んでいるといいます。

●牧之原市立細江小学校 板倉正実教頭:
「きょう歩いてきた子供たちはいつもより少なかった。子供たちの表情はいつもと変りなく、元気に挨拶してくれていたので、落ち着いた様子も見れてよかったが、心のケアが必要な子供たちも大勢いると思うので、その辺十分に行っていきたいと思う」

 竜巻の被害は、牧之原市や吉田町だけでなく、掛川市にも。さらに、掛川市は1時間に120mmの猛烈な雨を記録し、大雨による爪痕も残っています。

●笹村朱里アナウンサー:
「台風15号の影響で県内各地甚大な被害が出ました。掛川市にあるこちらのカフェでは冠水の被害を受けたということです。現在は休業となっています。」

 これは当時、撮影された映像です。濁った水がまるで川のように流れていますが…。 こちらはカフェに続く道です。店内は冠水し、アンティーク家具も水に濡れました。

●アンティークカフェロード 大場貞夫オーナー:
「最終的に個々の入り口の三段目ここまで水が来ていた。すごかった。」

笹村アナ:「中もかなり状況が変わってますね。」
大場オーナー:「そうですね、中がプール状態に。10cmぐらい全て冠水していた」
笹村アナ「ちょっと泥が付いている」

 幸いにも、家具に破損はないといいますが、全てきれいにするのは骨が折れる作業。ここまでの大きな被害となったのは、テラス席の下を流れる小川の氾濫が原因です。

●アンティークカフェロード 大場貞夫オーナー:
「ここにちょうどぶつかりやすくて、ここから乗り上げてこの上に上がって来た。」

Q.氾濫したということ?
「そうです、氾濫しちゃいました。」

 小川のせせらぎを楽しみながら穏やかに食事ができる店自慢のテラス席が一変。水位が2メートルも急増し、濁流がテラス席に流れ込みます。30分もたたないうちの出来事でした。

笹村アナ:「川の方を見てみると草がなぎ倒されている様子が分かる」
大場オーナー:「向こうの山の途中までは水が上がっている。すごいですよね…」

 復旧は長期間に及ぶと覚悟していたそうですが、この週末、30人近いボランティアが駆け付けてくれたといいます。

●アンティークカフェロード 大場貞夫オーナー:
「いやあ本当に感謝しかない。今回本当にみんなの力が大きいなと。それを感謝しながらお客様にサービスしていきたいと思っている」

 店は10月ごろに再開を目指しています。

台風15号により静岡・牧之原市で発生した竜巻について、気象庁は「国内最大級」のものだったと発表 吉田町では竜巻に巻き込まれた男性の死亡が確認