【袴田事件】巌さんの再審をめぐる静岡地裁での第1回三者協議は4月10日に開催 検察の対応に注目
いわゆる袴田事件の再審=裁判のやり直しをめぐり、静岡地裁での第1回目の三者協議が4月10日に開かれることになりました。
1966年、旧清水市でみそ会社専務一家4人が殺害された袴田事件で、死刑判決を受けた袴田巌さんの裁判のやり直しが20日に確定しました。
袴田巌さん:
「喜ばしい日になった。闘いはあくまで勝たなきゃいかんということで毎日挑戦してきた。これで私も満足した」
弁護団によりますと、静岡地裁での第1回目の三者協議は、4月10日午後4時から開かれるということです。
三者協議では、裁判官、検察官、弁護団が審理の方向性や今後のスケジュールについて話し合うことになっていて、検察が袴田さんの有罪を求めるかどうかが焦点となります。
袴田事件弁護団事務局長 小川秀世弁護士 25日:
「袴田さんは再審開始が確定しました。あとは裁判、再審公判が待っているだけ。証拠は5点の衣類だけ。他の証拠によって袴田さんを有罪にできるような証拠は一切なかった」
東京高裁は13日、犯行着衣とされた5点の衣類は、捜査機関を含む第三者によって捏造された可能性が高いなどと指摘し、裁判のやり直しを認める判断をしていました。
弁護団の事務局長を務める小川秀世弁護士は、三者協議が4月10日に始まることについて、「裁判所の早期決着に向けて動く姿勢は良いことだと思う」と評価しています。
そして三者協議の終了後、早ければ数カ月で公判が開かれて再審無罪になると予想しているという事です。
また、巌さんに長年の拘置所生活によって幻覚や妄想などの症状が現れる拘禁症状が見られる事などを考慮し、巌さんの出廷は見送る方針ということです。