静岡・富士市の工場爆発火災 当時の工場長らを不起訴処分 地検沼津支部
2017年、静岡県富士市の化学工場で作業員あわせて15人が死傷した爆発火災で、書類送検されていた当時の工場長ら7人について、地検沼津支部は嫌疑不十分で不起訴としました。
2017年12月、印刷用樹脂などを製造していた荒川化学工業富士工場で爆発があり、男性作業員2人が死亡、13人が重軽傷を負いました。爆発はインク樹脂の梱包を行っていた工場の1階で発生し、静電気による粉じん爆発が複数回起きたとみられています。
警察は、静電気の発生を防ぐ作業着の導入などの安全管理を怠ったとして、当時の工場長の男性や協力会社の社長ら7人を業務上過失致死傷の疑いで1月に書類送検していました。
この7人について地検沼津支部は、3月25日付で嫌疑不十分で不起訴処分としました。
理由について、地検沼津支部の友添太郎支部長は「複数の特殊な要因が重なった時に粉じん爆発となるため、予見・回避が難しく過失を問うことが難しいと判断した」としています。