静岡県弁護士会が弁護士の懲戒処分の手続き進める 適切な対応取らなかったか…依頼主に2500万円の返金求められる

 静岡市の弁護士が企業から自己破産申し立ての依頼を受けたにも関わらず、適切な対応を取らなかったとして、静岡県弁護士会は、懲戒処分を下すための手続きを進めていることを明らかにしました。

画像: 静岡県弁護士会の会見

静岡県弁護士会の会見

 
 県弁護士会によりますと、静岡市葵区の弁護士は、2015年7月、経営破綻した県内の企業から自己破産手続きの依頼を受けましたが、裁判所に提出が必要な手続きを行わず、企業が保有する資産の売却益など合わせて2500万円を保有したままの状態にしていたということです。企業側は返金を求めていますが、弁護士は「預り金の正確な金額が把握出来ていない」などとして、現在までに返金していません。

 弁護士は数年前にも、依頼された自己破産手続きを複数件放置するなどし、懲戒処分を受けていました。

 県弁護士会が、懲戒処分を手続きの段階で事前に公表したのは初めてです。