「身バレした。動画を削除してくれない」…AV出演の女性に契約書渡さなかったか 「AV出演被害防止・救済法違反」県警初適用し兄弟を逮捕 静岡県警

 アダルトビデオに出演した女性に、契約書を渡さなかったなどとして、滋賀県に住む41歳の双子の兄弟が逮捕されました。

画像: 静岡県警

静岡県警

 AV出演被害防止・救済法違反などの疑いで逮捕されたのは、いずれも滋賀県大津市のアダルトビデオ制作販売業の41歳の双子の弟と自称・男優の41歳の兄です。

 2人は、去年11月下旬からことし5月初めまでの間、アダルトビデオに出演した20代の女性3人に対し、法律で定められた契約書などを渡さなかった疑いが持たれています。また、警察は家宅捜索で数千点のわいせつ動画のファイルを押収していて、2人はインターネットの動画販売サイトで、53点の無修正動画を販売した疑いも持たれています。

 警察によりますと、2月、アダルトビデオに出演した静岡県に住む女性から警察に「身バレした。動画を削除してくれない」などと相談があり、事件が発覚。女性は「顔にモザイクをかけなくても海外サイトで販売するから問題ない」と言われたものの、国内外で閲覧できるサイトに動画が送信されたということです。

 主犯格とみられる弟は、女性への出演交渉や編集などほぼ全ての役割を担い、兄は、男優役や撮影などを主に行っていたということです。また、出演した女性は全国に少なくとも150人いるとみられています。警察は、2人が容疑を認めているかどうか明らかにしていませんが、不正に得た収益や手口などを詳しく調べています。

 成人年齢の引き下げに伴い、18歳、19歳のアダルトビデオへの出演被害を防ぐため、去年6月に施行されたAV出演被害防止・救済法違反の容疑による摘発は、静岡県内で初めてです。