自民離党の吉川赳氏 辞職求める厳しい声相次ぐ「離党して済む話ではない」
先週金曜の夜に離党
吉川赳衆院議員(国会内 9日):
Q.ご自身の記憶として当日の行動については?「すみません、きょうはちょっとすみません。記事を見てから対応します」
Q.国民に説明する気持ちはあるということでよろしいですか?「まあ、内容によっては…」
記者からの問いかけのあと、深く目を閉じ、その場を後にした吉川赳衆院議員(40)。この日を最後に、公の場に姿を見せていません。一部週刊誌の報道によると、吉川氏は先月末、18歳の女子大学生に飲酒をさせ、ホテルで一緒に過ごした上で、現金4万円を支払った疑惑がもたれています。
自民党 世耕弘成参院幹事長(10日):
「事実でないと証明できないのであれば、出処進退含めてご自身で判断されるべき」
参院選を前に、身内からも離党や議員辞職を求める厳しい声が相次ぎ、自民党は先週金曜の夜、吉川氏から離党の申し出があったとして、これを受理しました。
派閥は、岸田総理が会長を務める岸田派に所属。岸田総理が静岡県内を訪れた際、その傍らには吉川氏の姿がありました。自らの派閥に所属する吉川氏の離党を受け、岸田総理は―
岸田文雄総理大臣(10日):
「議員辞職については本人から事実関係の説明がされていないので、本人が事実関係を説明する、説明責任を果たしていく中で自ら決定していくことだと考えている。本人の対応を注視していきたい」
自民党県連は火消しに躍起
この事態を受け、対応に追われているのが自民党県連です。吉川氏が離党を申し出る前から、来月に迫った参院選への影響を懸念して、候補者と吉川氏の2ショットポスターの撤去を指示。参院選への影響を最小限にとどめようと、火消しに躍起です。
自民党県連の城内実会長は―
「報道された事柄がもし事実だとするならば、これは極めて遺憾なことでありまして、しっかりと本人の口から説明責任を果たしてほしいと思っております」
富士市にある吉川氏の事務所ではこの週末、「吉川たける事務所」と書かれた看板を取り外す、スタッフの姿が…。野党は批判を強めています。
立憲民主党県連の渡辺周代表は―
「ぜひ政治家たるもの、自分の言葉で、言葉が武器ですから。言葉を仕事とする政治家ですから、そこはご自身が出てきて説明されればと思います」
静岡5区の支部長問題は…?
一方、吉川氏の離党によって、今後注目されるのが静岡5区の処遇です。過去4回の選挙で吉川氏を破って、小選挙区で当選している細野豪志氏(50)。吉川氏にダブルスコアで圧勝した去年10月の衆院選後に自民党入りを果たしましたが、5区の支部長は比例で復活当選した吉川氏のままとなっていました。関係者によりますと、自民党県連は、今回空席となった5区の支部長について、当面、城内県連会長が兼務する方向で調整しているということです。
自民党県連関係者:
「支部長問題については党本部からも話があるだろう。遅かれ早かれで、ようやくなるようになったのではないか」
いまだ説明責任を果たさず、雲隠れしたままの吉川氏。13日午前、非公開で行われた自民党の参院総会で、世耕参院幹事長は「議員辞職すべき」だと言及したということです。
自民党参院議員:
「世耕さんは『辞めさせろ』ではなく、『辞めろ』っていうニュアンスだった。離党して済む話じゃない、罪はもっと重いぞと言わんばかりのトーンだった」