【浜松市】現在の7区を3区に削減 行政区再編を議論する特別委員会で方針まとまる 行政コストの削減や安定的な行政サービス提供を目指して
浜松市の行政区再編は、区を減らすことで行政コストの削減や少子高齢化の中での安定的な行政サービスの提供を目的としていて、2015年から市議会の特別委員会で本格的な議論が進められています。
浜松市議会
鈴木育男 議長(当時):「必要38票、不必要4票よって本議会において行政区再編は必要との結論になりました」
また、去年9月には全ての市議会議員46人による区再編の是非を問う投票が行われ、「再編必要」が3分の2以上を占めるなど議会として再編を進めていくことが決定しています。※残り4票は投票棄権
住民からは不安の声が…
しかし、その後行われた住民説明会では「行政区再編のメリットが一人歩きしている」「区再編により行政サービスが低下しないか」など住民側から不安の声も上がっていました。
また、区の数を2から4程度に減らし、それぞれで天竜区を単独にする案と他の区に複合する案、あわせて6つをたたき台として行われた住民説明会では、天竜区からは「他の区に複合されると住民サービスが低下し過疎化が加速する」などの懸念も示され、西区や北区でも区役所の位置に関して「このままでは住民を納得させるのは難しい」という意見が出ていました。
そこで特別委員会は天竜区を単独区として残し、その上で、2区案、3区案、4区案と3つの案に絞り込みたたき台としました。行政コスト削減に関しては2区案が最も効果がありますが一方で、「区の数が少ないと地域の特性が埋もれてしまうのでは」という懸念も示されていました。
新たな「3区案」で方針定まる
そして迎えた25日の特別委員会。
行政区再編特別委員会
高林修 委員長(委員会冒頭):「行財政改革・大都市制度調査特別委員会を始めます。それでは協議事項1の区の数決定について協議を進めてまいります」
最大会派の自民党浜松は、これまであった3区案とは別の、北区の多くの地域と浜北区を統合する新たな3区案を提案しました。
これに共産党を除く他の会派も同調し、新3区案で委員会はまとまりました。
行政区再編特別委員会
高林修 委員長:「浜北区と北区を一緒にしたことについては、やはり中山間地も抱えていますし。もっと予算もあてていかなければいけないと思っていますし、その時に区長さんが自らの区のことについて色々と提案してもらいたいと思っていますので、この形がよろしいかというふうに思っています」
今後は、市が区の境界線の素案や区役所の位置などを検討し、来月7日の特別委員会で区割り案が内定します。
来年5月には区割り案を正式決定し、再来年2月の条例議決を目指していくということです。